沖縄県で米兵による性暴力被害が相次いで発覚した問題で、地方自治体の議員で作るグループが19日、千代田区の参院議員会館で関係する外務、防衛の両省に対し情報が速やかに公表されなかったとして抗議、日米地位協定の抜本的改定に尽力するよう求めた。
要請したのは、片山かおる・小金井市議や平井里美・狛江市議らが呼びかけ人となり結成した「沖縄を孤立させず、日本政府の情報隠しに抗議し自治と分権を求める地方議会議員の会」のメンバーたち。全国の超党派の自治体議員、元議員264人が参加しているという。要請には国会議員も含め20人以上が参加した。
外相への要請書では、昨年12月に米空軍兵が16歳未満の少女を連れ去り、性的暴行を加えたとして那覇地検が3月に起訴していたが6月25日に報道があるまで沖縄県に知らされず、その間にも性暴力事件が相次いだことを挙げ、「(事件を)速やかに県に報告・公表していれば、以後の事件は防ぐことができた」と指摘、「基地による被害に苦しみ続ける沖縄の人々を重ねて蹂躙(じゅうりん)する暴挙」と抗議した。要請の中では、米軍人などを特権的に扱う日米地位協定の改定に向けた協議が行われているかや被害者への謝罪や補償についての質問があった。【東海林智】
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