気象庁は18日、関東甲信と東海地方が、梅雨明けしたとみられると発表しました。平年より1日早い“梅雨明け”です。

梅雨が短かったのに対し、雨量自体は、平年比の1.6倍と、決して少なくはありません。

18日は全国的に気温が上がり、30℃以上の真夏日となった地点数が677地点と、今年最多となりました。

東京都心では、午後2時前に33.4℃まで気温が上昇。北海道富良野市では34.7℃と、猛暑日に迫る気温となりました。

猛暑日となった埼玉県越谷市。暑くなると増えるのが熱中症です。埼玉県内では18日、52人が熱中症の疑いで搬送されました。

埼玉県久喜市で、240年以上の歴史を持つ久喜提燈祭り『天王様』。約15万人が訪れるといいます。運営側も熱中症対策には、万全の準備で臨みます。

看護師・川内詠美子さん
「これは凍らせたもの。ちょうどわきの下に挟めるタイプのもので、深部体温、わきの下や首、そけいの部分を冷やすといいと。もう1〜2日、お祭りが早かったら、涼しさがね」

救護テントには、常時2人の看護師がスタンバイ。付近の飲食店も無料で冷えたお茶などを配布しています。
さらに、会場となる久喜駅の周辺には、ゴミ箱を6か所設置。これも熱中症対策の1つなんだそうです。

久喜市観光協会・田口勝夫事務局長
「例えば、熱中症対策としても、飲み物のゴミが、きちんと捨てられていることは、またのどが渇いたら、新しい飲み物を買えることにつながると思うので、間接的には熱中症対策にも効果があるのかなと」

ただ、お祭りとは別の場所で、熱中症とみられる人が搬送されました。

こうしたなか、医師から熱中症の後遺症ではないかと診断された男性がいます。
東京・北区で旅行業を営む70代の男性。医師から熱中症と診断されたのは、約1カ月前のことでした。

熱中症“後遺症”の患者
「事務所の部屋にいて、要は脱水になっちゃったと、今、考えれば。熱がこもって、体の芯が熱くなってくるような」

病院で診察を受けたところ、血中の塩分濃度が低下していたため、点滴を打ったそうです。

熱中症“後遺症”の患者
「もう、だるくてですね。もう自分の体じゃないような感じになってしまって。この間、診察に行ったときに先生が『これは後遺症じゃないのかな』と。やっぱりそうなのかなと、家内とも話をしていて、やっぱり、これ後遺症なのかなって」

別の病院でも、脳の検査を行いましたが、異常はなく、今は少しずつ、症状も良くなってきているそうです。

熱中症“後遺症”の患者
「一進一退ですね…」

熱中症の後遺症。どんな症状なのでしょうか。

済生会横浜市東部病院・谷口英喜医師
「軽いものだと、胃腸障害で食欲が低下したり、あるいはおなかの調子がよくない、下痢や便秘を繰り返す。一番、注意しないといけない後遺症が脳の後遺症。軽いものだと頭痛や不眠。重くなると脳梗塞、脳出血の後のような後遺症が残ることもある」

持病ある人だけでなく、健康な人でも油断はできないといいます。

済生会横浜市東部病院・谷口英喜医師
「自分たちで熱中症に対処してよくなったからと、病院に行かないケースで後遺症が出てしまう。涼しいところに連れて行き、体を冷やし、水分補給をする。この3つを早期にやるということ。飲み物が(自力)飲めなくなったり、意識がおかしくなったら、すぐに病院受診を考える。こういう判断が大事になる」

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