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 15日に「東洋のナイアガラ」とも言われる群馬県沼田市の「吹割の滝」が増水し、一時22人が取り残されました。急激な水位の上昇は、なぜ起きたのでしょうか?

■遊歩道が寸断…1時間ほどで救助

取り残された警備員 この記事の写真 取り残された警備員
「本当に急にです。放流でもあったのかというくらいの急激な(水位の上昇)。パニックです。本当にパニック」

 急激な増水で、混乱状態に陥ったと振り返る警備員の女性。

滝へとつながる遊歩道が冠水

 15日、群馬県沼田市の「吹割の滝」で滝へとつながる遊歩道が冠水。子ども2人を含む22人が一時取り残されました。

現場近くにいた人
「いつもは非常にきれいな透明感のある水」 風光明媚な観光地

 高さ7メートル、幅30メートル余りの吹割の滝。川底の割れ目に水が流れ込む迫力ある景観から「東洋のナイアガラ」と呼ばれ、風光明媚な観光地として知られています。

 しかし、15日はあっという間に増水。周囲の状況は、一変したと話します。

取り残された警備員
「(15日)午前9時から勤務にあたったが、その時は水が多いなという感じで」
「(Q.その後は?)だんだん滝から水が岩場まで来て、急激に増水して、戻ることもどこにも行けない状況になり、取り残されてしまった感じ」 身を寄せて救助を待った

 遊歩道が寸断されるなか、人々は崖沿いに身を寄せて救助を待ったといいます。

取り残された警備員
「(Q.救助が来るまで、どう過ごした?)皆さん声を掛け合ったり、足場が滑ったので『気を付けて下さい』とか。崖から、はしごを落としてもらって。そこから皆さんで上がっていった」

 幸い1時間ほどで全員が救助され、けが人はいませんでした。

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■「吹割の滝」上流部の片品で…

■「吹割の滝」上流部の片品で…

 15日は、大雨注意報が出されていた吹割の滝がある沼田市。

沼田市観光案内所
松井昭二事務局長

「朝(雨が)降っていましたね。災害級の雨っていうほどはなかったと思いますけどね」

 それほど激しい雨ではなかったといいます。では、なぜ急激な増水は起きたのでしょうか?専門家が注目したのは、吹割の滝の上流地域の天候です。

手塚悠介気象予報士 手塚悠介気象予報士
「関東のあたりでは局地的に雨雲が発達していて、吹割の滝の上流部にあたる片品のあたりで活発な雨雲がかかっていた。1時間に20ミリという今年一番強い雨を観測していた」 水位が1メートル以上上昇した可能性

 雨水が吹割の滝へ一気に流れ込み、水位が1メートル以上上昇した可能性があるというのです。

 川で遊ぶ機会が増えるこれからのシーズン。天気の急変に備えて、こまめに情報をチェックすることが大事だといいます。

「より警戒が必要」 手塚気象予報士
「やはり夏というのは積乱雲が発達して、いわゆるゲリラ雷雨が起こりやすい時期でもあるので。海とか川のレジャー、局地的な大雨とか雷には、より警戒が必要になってくる」 テレ朝天気

(「グッド!モーニング」2024年7月16日放送分より)

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