博多祇園山笠の「追い山笠(やま)ならし」が12日、福岡市博多区であった。祭りのクライマックスとなる「追い山笠」の予行演習にあたり、水法被に締め込み姿の男たちが本番より1キロ短い約4キロのコースを本番さながらの迫力で駆け抜けた。
午後3時59分、一番山笠・大黒流(ながれ)の舁(か)き手らが「ヤー」という掛け声を上げ、櫛田神社の境内に勢いよく山笠を舁き入れ「博多祝い唄(祝いめでた)」を唱和。その後、各流が5分おきに櫛田入りした。
七番山笠・土居流のスタート前に一時中断のアナウンスが流れる場面があった。博多署によると、舁き手だった20代男性が神社を出てすぐの博多通りで転倒し、両膝を擦りむくけがをした。市内の病院に搬送されたが、命に別条はないという。土居流の櫛田入りは約10分後に再開し「走る飾り山笠」で知られる八番山笠・上川端通も続いて、各流が博多の街に繰り出した。
初めて見たという春日市の主婦、木下栄子さん(72)は「やっぱり生で見ると迫力が違う。力強く山笠を舁く姿に感動した」と笑顔で話した。
博多祇園山笠では昨夏、舁き手だった男性が山笠にひかれて亡くなる事故が起き、同振興会が安全対策の実施を呼びかけている。
13日は午後3時半から同市博多、中央両区を走る「集団山笠見せ」があり、追い山笠は15日午前4時59分に始まる。【栗栖由喜】
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