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 全国各地で目撃されるクマ。昨年度の人身被害は過去最多になった。こうした事態を受け、環境省の有識者会議は8日、市街地での猟銃使用の規制を緩和する方針案をまとめた。

■「クマが出た!」カメラが捉えた瞬間映像

カメラが捉えた瞬間 この記事の写真

 福島・矢吹町の民家で6日、クマが撮影された。

撮影者
「あ…民家に入っていっちゃった」
「ドキドキしました。車外にいたらパニックになっていた。こんな普通の場所にも出るんだなと」

 近隣住民も驚きを隠せない。

近隣住民
「みんなびっくりしている、クマが出たって」 「(Q.これまでに見かけたことは?)ない」 ヒグマ 軽トラック襲撃

 札幌市でも先週、小学校の近くにクマが出没した。北海道では4月、ヒグマが軽トラックを襲撃する被害があったばかりだ。

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■猟銃使用規制緩和の方針を発表 環境省

■猟銃使用規制緩和の方針を発表 環境省

クマを乗せた軽トラック

 環境省によると、昨年度のクマによる人身被害は219人と過去最多に上った。

 今年2月、秋田県でクマが倉庫に立てこもった際、ワナを使って捕獲するまでに3日を要した。その理由の一つが、猟銃の使用に関する法規制だ。

猟銃使用規制緩和の方針 環境省 
植田明浩自然環境局長
「クマ類が各地の市街地等に出没し、安心安全な市民生活の脅威となっています」

 こうした事態を受け、環境省は8日、猟銃の使用の基準について、有識者会議で法改正の方針をまとめた。

 現在の法律では、市街地でクマに向けて猟銃を使うことは原則禁止されている。猟銃の発砲には、同行した警察官の命令が必要だ。

新たな方針

 新たな方針では、人的被害のおそれやクマが建物に入り込んだ場合などには、市街地でも猟師の判断で発砲が可能になる。

 実際に市街地でクマに銃を向ける可能性がある岩手県宮古地区猟友会の西村昭二さんは、次のように指摘した。

西村さん
「けがだけさせてしまい、仕留められないと、周りの人たちに危害を加える恐れもある。ハンターに対する責任が出てくるのは不安要素」

(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年7月9日放送分より)

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