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 人気観光地・日光で、熊の目撃情報が急増している。学校の校庭にも出没したため、外での活動が中止された。こうしたなか、市街地での猟銃の使用条件が緩和される方針が固まった。

■クマは子どもたちのすぐそばにも…

クマの目撃情報が急増 この記事の写真

 日光・中禅寺湖周辺で、クマの目撃情報が相次いでいる。

クマを目撃した人
「石かと思ったらクマ。何か食べていました。怖いですね」 取材班も遭遇

 器用に木を登り、あっという間に見上げるほどの高さにまで移動するクマ。細い枝の上に立ち、さらに上へ。うまくバランスを取りながら、何かを口にしているように見える。

 番組取材班がクマに遭遇した時にも、木に登り、実を食べ続けていた。すぐ奥に見えるのは宿泊施設の社員寮。クマと遭遇してから10分後、クマが爆竹の音に驚いて木の下に降りた。

学校でも目撃されるクマ

 クマは子どもたちのすぐそばでも…。中禅寺湖からほど近い日光市立中宮祠小中学校の敷地内でも、クマは目撃されていた。

旭山晴美 中学校教頭
「木の上に登って、1時間ほど桜の実を食べて」 桜の実

 昼間に侵入してきたクマは、グラウンド脇の桜の木に登り、1時間ほど実を食べていた。

旭山 中学校教頭
「外の活動ができないので、室内・屋内の体育館とかの活動になってます」 ラジオ放送でクマ対策 校庭に流れるラジオ
「狭山日高インターに大型トラックが故障して止まっているため、3キロ半の渋滞です」 旭山 中学校教頭
「クマは人の声には敏感だということで、スピーカーでラジオ放送を流したりしています」

 学校に子どもたちがいる間は、校庭にラジオを流してクマ対策をしている。ラジオを流している間、クマは現れていないという。

枝払いの実施

 竜頭の滝にある飲食店でも、ある対策がとられている。

龍頭之茶屋 室根靖史店主
「県の方で“枝払い”をこの間してくれたんで、一応、枝は結構ばっさりとられてるんですけど」

 店舗近くの木に登るクマの目的は「桜の実」。報告を受けた栃木県は、実がなった木の枝を切り落とす対策を行った。

室根店主
「ここに関しては、もう出ることは多分ないかなとは思うんですけど、桜の実が無いんで」

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■クマが…カメラが捉えた恐怖の瞬間

■クマが…カメラが捉えた恐怖の瞬間

クマが軽トラックに

 相次ぐクマ出没情報は全国でも…。

 長野県伊那市を走る車のドライブレコーダーには、突然飛び出してきた小グマが車に衝突する様子が捉えられた。クマは足を引きずりながら、道路脇へ…。車のバンパーは壊れたが、運転手にはけがはなかったという。

運転手
「最初、何が起きたのという感じ。クマひいちゃったんだと思って、びっくりしましたね。こんな近くで見るとは思わなかった」

 北海道根室市の林道で4月、突進してきたクマが軽トラックに襲い掛かった。乗っていた2人にけがはなかったが、恐怖の瞬間となった。

運転手
「また来た来た。来たー。やばいぜ」 人身被害が過去最多に

 環境省によると、昨年度のクマによる人身被害は219件で過去最多となった。

動画撮影者
「ドキドキしました。車外にいたらパニックになっていた。こんな普通の場所に出るんだなと思って」 市街地にも

 福島県矢吹町では、住宅に駆け込むクマが目撃された。市街地に入り込むクマの脅威…。

環境省 担当者
「クマ類が各地の市街地等に出没し、安心安全な市民生活の脅威となっております」

 急増するクマ被害を受け、環境省の検討会は8日、市街地での銃使用を緩和する方針をまとめた。その内容とは?

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■クマ出没 ラジオ・枝払いの効果は?

■クマ出没 ラジオ・枝払いの効果は?

栃木県での目撃情報

 栃木県でクマの目撃情報は5月は30件、6月は84件ということで、すでに去年の倍以上になっており、月間の目撃件数としても過去12年で最多となっている。

ラジオ・枝払いの効果は?

 クマ対策として、中宮祠小中学校ではラジオ放送を流している。人の声を聞かせてクマを近寄らせないようにしている。  

 そして、竜頭の滝の駐車場ではクマの餌(えさ)となる桜の実を落としたりしている。こうした対策を行っている付近では対策後、クマの目撃情報はないという。

専門家の指摘

 クマの出没が相次ぐなか、環境省の検討会は8日、市街地での銃の使用を条件付きで可能にする方針を固めた。

 その条件とは「人身被害の恐れが現に生じている場合」、「建物内にクマが入り込んだ場合」、「箱わなでクマを捕獲した場合」といったもので、こうした条件に該当する場合は市街地であっても発砲できるようになる方針だという。

 検討会の座長で酪農学園大学の伊吾田宏正教授は「市街地での銃使用は高度な技術が必要。下手をすれば、住民にけが人も出かねない。猟友会員に任せきりの構造も抜本的に変えていくべき」と指摘し、自治体が中心となった捕獲体制の整備が必要だとしている。

(「羽鳥慎一 モーニングショー」2024年7月9日放送分より)

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