祭りの安全を祈願し、お汐井とりをする大黒流の男たち=福岡市東区で2024年7月9日午後5時47分、矢頭智剛撮影

 福岡・博多の夏の風物詩「博多祇園山笠」の舁(か)き山笠(やま)が始まるのを前に、安全を祈願する神事「全流(ながれ)お汐井(しおい)とり」が9日夕、福岡市東区の箱崎浜であった。水法被に締め込み姿の男たちが砂浜で清めの砂(お汐井)をすくった。

 同市博多区の石堂橋を流ごとに出発した男たちは、「オッショイ」と声を上げながら約3キロ先の箱崎浜に到着。海に向かってかしわ手を打ち、浜の砂を升や、てぼ(竹編みのかご)に詰めて持ち帰った。期間中、舁き手は家を出る前にお汐井を身に振りかけ、無事故を祈願する。

 舁き山笠は10日の「流舁き」から動き出す。12日にはフィナーレに向けた予行演習「追い山笠ならし」、13日は博多、中央の両区を走る「集団山笠見せ」があり、15日早朝の「追い山笠」で幕を閉じる。【栗栖由喜】

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