障害者グループホーム(GH)を運営する「恵」(本社・東京)が利用者から食材費を過大徴収するなどした問題で、同社が運営する群馬県内の5施設のうち渋川市と伊勢崎市のGHに対し、県は障害者への経済的虐待などを理由に行政処分をしたと発表した。10月末までの半年間、新たな利用者の受け入れを独自に禁止した。処分は4月30日付。
利用者から1カ月分(1日3食)の食費3万円を徴収しながら、食材費に約3割の9000円程度しかかけない食事を提供する月が多く、多い時も5割で、「不当に財産上の利益を得る経済的虐待があった」と判断した。職員の判断で無料で入手した野菜でおかずを増やすこともあり、県によると利用者の著しい体重減少はなかった。
渋川が約440万円、伊勢崎が約77万円を過徴収していたが、処分対象になったのは食事を外注せず、自前で作っていた2022年12月までの期間。前橋は23年11月、高崎は24年1月に返金を求めるなどの行政指導とし、処分はしなかった。【田所柳子】
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