大分・別府市で起きた大学生死亡ひき逃げ事件で、全国に重要指名手配されている八田與一(はった よいち)容疑者だが、いまだ足取りが掴めていない。事件発生から2年が経過したいま、八田容疑者の家族がABEMA的ニュースショーの取材に応じた。
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これまで数多くの加害者家族と長年向き合ってきた元徳島県警警部の秋山博康氏が八田容疑者の母親を直撃。カメラでの取材を断りつつも、遺族に対し「大変申し訳なく思っています。本当に後悔の念ばかりで、なんで止められなかったんだろうとか」と、息子の行為を詫びながら後悔の念を口にした。
千葉に住む八田容疑者の祖父にも話を聞いた。母親と連絡を取り合っていると語る祖父だが、八田容疑者の話をするかとの問いには「してもしゃあない、別府の警察に任せてある。我々がああでもないこうでもないって言ってもしゃあない」。また、孫について「もう死んでる。財布も持たずに別府湾の道路を歩いて行って、着ていたものを脱ぎ捨てている。だから入水自殺して…」と話した。
事件が起きたおよそ半年後、2023年1月の取材で祖父は「何の連絡もなしに、母親が向こう(別府市)にいるけど、そこにも連絡が来ない。こちらにも警察の人が調べに来て、部屋にいないか?とか調べてくれたけど全く手がかりなし」。祖父が最後に会ったのは、2021年の年末。事件当時の八田容疑者について「コロナにかかって。コロナの後遺症で瞬間的に訳がわからなくなったんだろうな、それでぶつかったと。普通のちゃんとした判断ができればいいんだけど、パッと現場を離れちゃったわけ。感染して休職していた。6ヵ月の試用期間中だった。そこに行かないと採用されないということで無理して行った。早退を繰り返していた」。被害者に対しては「ご家族に謝りたいし補償もしないとあかんと思っている」と語っていた。
2回目に訪問した2023年4月の取材では「本当になんとか皆で忘れようと、というくらいのことで…。今、思い出したくもない。静かに暮らしたい」としていた。そして2024年6月20日の取材で必死に活動する遺族について尋ねると「一方的にぶつけてきたと、殺す気で、ということを被害者家族は言っているわけ。こっちの話も聞かないで、そんなことばっかり言ってるわけ。だから俺は被害者家族と話し合うつもりはない。(八田容疑者は)『ぶつけて殺すつもりで飛び込んできやがった』と言っているけどそんなことはないよ。ちゃんとした話ができない。與一が出てきてからの話。だけど出てこないと思っている」と胸のうちを語った。
一日も早く、逃走する八田容疑者を逮捕しなければ加害者の家族も、そして被害者の家族もともに混迷する日々が続く。亡くなった大学生の父親と母親は、この2年間の日々をこう語る。
「息子が帰ってこないという…現実は受け止めないと仕方ないので。まだ生活もありますし、ずっと下を向いていても、息子自体も無念さも晴らされないので、息子の分まで皆で生きていくという覚悟を持ちながら、今は生活を前向きにしようと思っている。普通の心情だと、同じことしてやりたいというのは本音。一生彼を許すこともないと思いますけど、一日も早く法の裁きを受けてほしい」(亡くなった大学生の父親)
「最愛の息子をひき殺した、許しがたい、見たくも考えたくもない八田容疑者の顔を毎日毎日食い入るように見続け、情報を探し続けるのは辛くて仕方ありません。自分の中での八田を捜す期限を次はいつにしよう…。一日も早くこんな日々から解放させてください」(亡くなった大学生の母親)
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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