北海道の広い範囲で28日夜から29日未明にかけ、オーロラとみられる現象が観測された。北海道名寄市のなよろ市立天文台では職員の渡辺文健さんが、うっすらと赤く光る夜空の撮影に成功した。
情報通信研究機構は29日、28日夜に磁気嵐が発生したとして、臨時情報を出した。名古屋大の塩川和夫教授(宇宙空間物理学)によると、大規模ではないものの太陽表面での爆発現象「太陽フレア」が起こったと考えられるという。これにより地球の磁場が乱され、北海道でオーロラが観測されたとみられる。
今年5月には、最大級の「Xクラス」の太陽フレアが8日から13日までに計9回発生。フレアによる磁気嵐が起こったことで約20年ぶりに本州などでオーロラが見られ、南は愛知県、西は兵庫県で撮影された。
塩川教授は「今回は小から中規模程度の磁気嵐だ。このくらいの規模でも、気象条件などが整えば、オーロラが観測できる」と話した。【渡辺諒】
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