イギリスを訪問していた天皇皇后両陛下は、すべての日程を終えて帰国の途に就かれました。

 26年ぶりとなる天皇陛下の国賓としてのイギリス訪問、オックスフォードに学んだお2人の語学力もまた注目を集めました。

 卒業から34年、皇后さまはオックスフォード大学で名誉学位を授与されました。天皇陛下と一緒にキャンパスを歩くのは初めてで、お2人の笑顔が印象的でした。

 一方、訪問中の天皇陛下の英語のスピーチは、ユーモアとイギリスへの親愛の情に満ちたものでした。

 ロンドン金融街の人々ら650人を前に天皇陛下は、留学中は紙幣ばかりを使いコインがたまってしまったこと、そのコインをばらまいてしまった時、イギリス人が親切に拾ってくれたエピソードを紹介。今は電子決済の時代となり、40年の時の経過を感じると話し会場を沸かせました。

 チャールズ国王夫妻が主催した晩餐(ばんさん)会では、昭和天皇、上皇さまがイギリスを訪問した際の晩餐会でのお言葉を紹介したうえで、日本とイギリスの交流が先人が踏み固めた道を頼りに、さらに高みに上る機会を得ていると述べられました。

 そこには天皇陛下ご自身に両国の未来を切り開くため、新たな国際親善のステージに踏み出したいという強い気持ちがあるように感じました。

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