小林製薬の紅麹を巡る健康被害の問題で、関連が疑われる死者が新たに76人に上っていることが分かりました。

■「紅麹サプリ」新たに76人死亡か“報告なし”

 強い口調で怒りをあらわにした武見敬三厚生労働大臣。

武見厚生労働大臣
「小林製薬の判断により死亡者数の報告をしなかったことは、極めて遺憾であると考えております」

 小林製薬の紅麹サプリの問題で、小林製薬が死亡に関する相談を170件受けていたにもかかわらず、厚労省に報告していなかったことが分かりました。

 170件のうち、91人は紅麹サプリを摂取していなかったことを確認。3人については医師が因果関係なしと診断しました。

 しかし、残りの76人に関しては、死亡との因果関係が疑われるとして調査が進められているということです。

 そもそも小林製薬は、死亡者数や入院した人の数などを毎日厚労省に報告することになっていたといいます。

武見厚生労働大臣
「(死亡事例が)5のまんま全然変わらない。報告はなかった」

 小林製薬は死亡事例について、3月29日に発表した5人から更新しない一方で、厚労省にコールセンターの縮小を相談。そこで厚労省が今月13日に問い合わせをしたところ…。

厚労省の担当者
「(コールセンター縮小)ということは問い合わせはない。これから減るんだということで、念のため『死亡事例はないですか』と確認したところ『いや実は…』となった」

武見厚生労働大臣
「翌日の14日になって改めて(死亡事例が)あるようなこと言いだした。それで、今なって何を言い始めてるんだと」

 問題発覚当初も、厚労省などに2カ月余り報告していなかった小林製薬。今回も、厚労省の問い合わせから報告まで2週間かかっています。

 武見大臣の会見直後、株式市場に動きがありました。28日、5500円前後で推移していた小林製薬の株価は、一時5016円まで10%ほど急落しました。

 今回の問題を受け、小林製薬は…。

小林製薬のコメント
「厚生労働省より速やかに報告すべきとご指摘された件について、大変重く受け止めております。今後、補償への誠実な対応、原因究明等に全力を挙げて取り組んでまいります」

(「グッド!モーニング」2024年6月29日放送分より)

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