沖縄JTBが同県今帰仁村の古宇利島沖に計画している人工浮島(ポンツーン)について、地元4漁協のうち羽地漁協の理解が得られず、計画が暗礁に乗り上げていることが28日、分かった。整備海域に漁業権を持つ今帰仁、本部、名護、羽地の4漁協が整備に必要な岩礁破砕を許可するかを審議したが、羽地漁協が認めなかった。
古宇利区は4月の定期総会で、環境や生態系に重大な影響を及ぼす懸念があるとして賛成多数で計画反対を決議している。同区によると、4漁協の承認が得られれば7月2日にもJTB側が区を訪れ、住民説明会の開催を調整する予定だった。羽地漁協が反対に回ったことで、計画の見直しを迫られそうだ。
玉城章区長は「自然環境の問題と生態系への影響が懸念されるため、引き続き反対の姿勢を示す。今後区民や今帰仁村民への反対署名も検討する」とコメントした。
沖縄JTBは「当社として一切のコメントを控えさせていただく」と答えた。同社は過去に石垣市でも地元の反対がある中でポンツーンの整備を計画していたが、海底の整備が地形的に困難として断念している。(北部報道部・松田駿太、政経部・大川藍)
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