28日、Appleの最新製品『Apple Vision Pro』が日本で販売開始されました。

ゴーグル型の端末を装着して使うことで、現実空間に様々なデジタルコンテンツが浮かび上がります。最大の売りは操作性。指や目の動きを、複数のカメラやセンサーが捉え、コントローラーなしの操作を実現しました。作業スペースも指先ひとつで無限大です。価格は59万9800円からとお高めですが、未来はすぐそこです。

購入した人
「日常生活に入ってきた時にどういう体験が生まれてくるか楽しみ」

Appleは「“空間コンピューティング”の時代到来」としています。

この“空間コンピューティング”とは何なのか。最新号でも空間コンピューティングについて特集している『WIRED』日本版の松島倫明編集長に聞きました。

松島倫明編集長
「スマホやパソコンは、モニターや液晶画面など“2次元”に情報を映し出すが、空間コンピューティングは、我々が生きている“3次元の世界”をキャンバスとして、今自分がいる部屋に“モノ”が出たり、作り出す世界そのものに自分の体が没入したりと、目の前の現実とデジタル空間の境目が溶け合っていく世界」

松島倫明編集長
「技術が進化すれば、どんどん“体験”に近い感覚になっていく。今後は2次元の世界、“本”や“スマホ”を舞台にしてきたコンテンツが3次元に移っていくようになる。例えば、メッシ選手の目線や動きを体験できるようになったり、アイドルが自分の部屋で歌ってくれる体験ができる。こうなれば“文明史における変革”とも言えるのではないか」

松島倫明編集長
「現状の『Apple Vision Pro』は“空間コンピューティング時代の始まりのデバイス”と言える。例えるなら、スマホにとっての“ショルダー型携帯電話”。携帯電話がスマホとなったことで、インターネットが身近になるだけではなく、友達とのつながり方がSNSに変わったり、服の買い方がオンラインショッピングになるなど変化し、それに合わせて社会が変化を遂げてきた。それと同じように、空間コンピューティングとAIが組み合わされば、社会そのものに大きな変革を生み出すのではないか」

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