小林製薬本社があるKDX小林道修町ビル=大阪市中央区で、梅田麻衣子撮影

 小林製薬(大阪市)の紅こうじサプリメントで健康被害が相次いだ問題で、厚生労働省は28日、新たに摂取との因果関係が疑われる死亡事例が76件あったと発表した。

 唐木英明・東京大名誉教授(食品安全)は、「過去に例のない被害規模になっている。紅麹(こうじ)サプリを摂取していた人が非常に多かったことを示している」と指摘する。小林製薬の対応については「因果関係が不明なものを含めて公表することで、風評被害を受けることを恐れたのかもしれない。だが、これだけ大きな事案である以上、厚労省に順次届け出るべきだった」と述べた。

 新たに公表された76件の死亡事例と摂取との関連については「現時点で全くわからない。原因物質が確定しておらず、調査には半年程度はかかるのではないか」との見方を示した。【寺町六花】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。