線状降水帯の予測情報が出ている九州北部では、27日朝から激しい雨となっています。一方、水不足の東北では米農家がピンチを迎えていました。
■九州北部に「線状降水帯」予測
梅雨前線が徐々に活発になってきました。
福岡管区気象台
「きょう夜からあす昼前にかけ、大雨となる恐れがある。大雨による災害に厳重に警戒して下さい」
気象庁は山口県を含む九州北部に線状降水帯の予測情報を発表。災害の危険度が急激に高まるため、厳重な警戒が必要です。
一方、雨が不足している場所も。“華厳の滝”にも異変が…。
コメ農家 岡本昌大さん(37)
「すごい深刻なもの」
日本の主食がピンチです。
■華厳の滝 続く“チョロチョロ”
華やかに厳かに流れ落ちる日本三大名瀑(めいばく)の一つである「華厳の滝」。その上流にある中禅寺湖の水不足の影響で、滝の流れはかなり少なくなっています。
日光自然博物館 総務部 田中宏充次長
「今、現在4.9トンということで通常の半分くらいの量。これまでのような本来の迫力ある滝が今ない」
■水不足で日本の主食がピンチ!
水不足は日本の主食にも影を落としています。
日本有数の米どころである宮城県大崎市。親子で「ひとめぼれ」を生産する岡本さん。本来なら水を入れる田んぼですが、水不足のため2日おきにしか水が使えず、一部ひび割れも見えます。
コメ農家 岡本昌大さん
「本当は今、水が欲しい時期。田んぼにすごく今」
「鳴子ダム」周辺の5月、6月の雨量は平年の7割ほどです。貯水率38.2%。例年より貯水量は3割ほど少なくなっています。
普段は水につかるダム湖。水位の低下で“まぼろしの滝”が出現しています。
鳴子ダム管理所 小嶋光博所長
「鳴子ダム67年の歴史のなかで、この時期にここまで水位が低い状態は非常にまれ」
コメ農家 岡本昌大さん
「水がないと米粒が小さくなる。普段なら水いっぱい掛ければ米粒も大きくなって収穫量も多い。深刻な問題」
■栃木 旬のアジサイ名所で“異変”
一方、アジサイの名所のそばでは異変が…。
目の前に野生のイノシシが。人を恐れない個体で警戒感が高まっています。
■アジサイ名所 取材中にイノシシ
栃木市の名所「アジサイ坂」。
栃木県内から来た人(30代)
「(Q.子どもも花柄?)(アジサイに)合わせてきました。きれい。思ったより咲いていて、来たかいがある」
異変は名所のそばで起こります。
体長は1メートルほど。1歳以下の雄と推定されています。栃木市によりますと、今月4日以降、同じ個体とみられるイノシシの目撃は26日までに23件に上っています。
獰猛(どうもう)な牙(きば)を持つイノシシ。人が襲われることも少なくありません。昨年度、けがをした人は全国で64人。ここ10年で4人が亡くなっています。
ただ今回、現れたイノシシは人を恐れる様子はありません。
栃木市の職員
「人慣れしている。ここ最近はこんな状態。人を気にせず餌(えさ)を食べて」
なぜ、人を恐れないのでしょうか。野生動物と共存する山の神社の神職は、こう推測します。
太平山神社 高林之介さん
「境内に上がってくるまでの参道で餌を食べている。(イノシシが)小さい時に餌をあげてしまった人がいたのかも」
市は人を襲う可能性もあるため、イノシシに遭遇しても刺激せず、落ち着いた行動をするように呼び掛けています。
▶テレ朝天気
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