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 日本郵便が7年ぶりに「切手デザイナー」を募集している。切手デザインの難しさと、その想いを現役の切手デザイナーに聞いた。

■「ずっと残っていく」切手デザイナーの仕事

はがきの「料額印面」 この記事の写真

 郵便料金が10月、30年ぶりの全面的な値上げになり、それに伴い切手とはがきが新しくなる。

 今回、はがきの「料額印面」に描かれている折り紙のハトやツルのデザインをしたのが日本郵便 切手デザイナー・丸山智さん。

日本郵便 切手デザイナー・丸山智さん 丸山智さん
「折り紙ってたくさん折って願いを込める。手紙も形は違うけど文字をしたためて、相手に送って気持ちを伝えるもの。折り紙っていいんじゃないかなって」 自ら折り紙を折る

 デザインするにあたり、自ら折り紙でハトやツルを折りそれを見ながらデザインを作成したという。

難しかった点は? 丸山さん
「(Q.難しかった点は?)折り紙を折るとき(笑)」

 丸山さんのように新たな切手を生み出しているのが、「切手デザイナー」だ。日本郵便は現在、7年ぶりにデザイナーを募集している。

日本郵便 切手・葉書室 玉木明課長 日本郵便 切手・葉書室
玉木明課長

「人数が少ないですから、毎年募集があるわけではないんですよね。今は7人でやっております。年齢層は一番若手で30代半ばですね。上は60代ちょっと」 切手デザイナー歴25年の丸山さん

 7人のデザイナーが、年間30件ほどのデザインを担当している。その中の1人、丸山さんは切手デザイナー歴25年。芸術大学で漆などの伝統工芸を学び、1999年に当時の郵政省に入省した。

丸山さん
「いわゆるデザインの仕事はしたことなかったので、最初は大変でした」

 「切手デザイナー」の仕事には、こんなやりがいもあるという。

やりがいは… 丸山さん
「郵便を趣味にしてくださる人は昔からいて。発行して終わりではなくて、ずっと残っていく」

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■“小さなキャンバス” マニアックな仕掛けも…

■“小さなキャンバス” マニアックな仕掛けも…

1960年代、空前の切手ブーム

 1960年代、日本は空前の切手ブームで、デパートには切手コーナーもあった。

記念切手に並ぶ列

 鉄道鉄道開通100年を記念した切手が販売された際には、買い求める人たちが列を作った。

1000を超えるデザインを手掛ける

 これまで1000を超えるデザインを手掛けてきた丸山さんは、マニアからも注目されるある「シリーズもの」を作成していた。

天体シリーズ

 それが「天体シリーズ」だ。2018年に発売された第1集、その後、1年ごとに発売された第2集・第3集・第4集。それらを組み合わせるとつながるようになっている。

丸山さん
「X、当時ツイッターを見ていたけど(第2集段階では)気付く人ほとんどいなかった」

 第3集が発売されると、初めて…。

丸山さん
「『あれ、ここまでの3集くっついているんじゃないか』って書き込みを初めて見つけて、ひっかかった、ひっかかったって(笑)」 角度を変えると見える「タコ星人」

 さらに、天体の中に角度を変えると見える「タコ星人」を忍ばせ、マニアの心をくすぐった丸山さん。手紙を送るためのものだけではなく、広大な世界が詰まった小さなキャンバス、切手。だが、小さいからこその難しさもあるという。

丸山さん
「やっぱり実際見える感覚でありつつも、実際小さいんだけども、印象は残すようにしたいなと思っています。見え方は違っても、スケール感は損なわないとか」

 「切手デザイナー」丸山智さんに、切手をデザインする思いを聞いた。

切手デザインへの思い 丸山さん
「切手は発行して終わりではなく、ずっと残っていく。収集を趣味にしてくれる人もいる。それを作っているということは幸せだと思う」

(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年6月25日放送分より)

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