北陸電力志賀原発。手前が1号機、奥が2号機=石川県志賀町で2016年4月26日、本社ヘリから小関勉撮影

 原子力規制委員会は17日の定例会で、能登半島地震で被災した北陸電力志賀原発1号機(石川県、停止中)で、原子炉に制御棒を出し入れする機器(CRD)を支える器具の一部が脱落していたと明らかにした。能登半島地震の影響とみられる。

 北陸電によると、外れたのは四つの部品(計45キロ)で、CRDを収納する設備が破損した場合に、落ちてきた制御棒が完全に抜けないよう支持する役割がある。溶接やボルトで固定されておらず、着脱しやすい構造だという。北陸電は、能登半島地震の揺れで脱落したとみている。

 3月に実施した耐震設備の点検で脱落が発覚した。さらに点検をした上で、9月までに元に戻すとしている。安全上重要な設備には位置づけられておらず、原子炉内に核燃料は入っていないため、安全性に問題はない。【高橋由衣】

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