4人が死亡しているのが見つかった建物付近に集まる消防隊員や警察官ら=東京都品川区で23日午後2時55分、手塚耕一郎撮影

 東京都品川区の住宅で5月に住人の母子4人の遺体が見つかった事件で、警視庁捜査1課は19日、母親を殺害したとして、同居していた父親で無職の後藤祐介容疑者(46)を殺人容疑で逮捕した。2~6歳の子ども3人の殺害についても関与を認める供述をしており、警視庁が経緯を調べている。

 逮捕容疑は5月22日午後から23日午後までの間、品川区戸越2の住宅の1階玄関付近で、元妻の高波(たかなみ)冬美さん(37)の胸などを刃物で刺して失血死させたとしている。「早く家を出て行くよう叱責され、かっとなって刺した」と容疑を認めているという。

 捜査関係者によると、2人は5月20日に離婚が成立していたが、同居を続けていた。警視庁は2人の間でトラブルがあったとみている。

 母子4人は5月23日午後、自宅の寝室で死亡しているのが見つかった。後藤容疑者も室内に倒れており、リビングの床が燃えていた。後藤容疑者は「母親が死んで、父親が捕まってしまえば、子どもがかわいそうだと思った。すべて燃えてなくなってしまえばいいと思った」と供述しているという。

 子どもの死因は、次女の後藤玲(れい)ちゃん(3)が失血死で、長女の鈴(りん)さん(6)と長男の信(しん)ちゃん(2)は一酸化炭素(CO)中毒だった。【岩崎歩、菅健吾、朝比奈由佳】

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