気象庁が線状降水帯の予測情報を発表しています。鹿児島と宮崎で17日夜〜18日午前中にかけて、そして高知・徳島・愛媛・香川で18日午前中に、線状降水帯が発生する可能性があります。

大雨をもたらす前線はさらに東へ進み、18日は近畿・東海・関東など広い範囲で大雨警報が出る恐れがあります。


■今年一番の雨「階段滝のよう」

鹿児島県の種子島空港では1時間雨量が43.5ミリに達し、今年一番の激しい雨となりました。

種子島の住民
「朝からひどかったです。雷が鳴ったのが(午前)9時過ぎ。グラウンドも川のようになって、階段も滝のように流れていた」

夕方には、さらに雨の勢いが増しました。鹿児島では指宿市・垂水市・屋久島町・鹿屋市などに高齢者等避難が出されました。

鹿屋市の避難所には、午後7時時点で高齢の住民2人が避難していました。鹿屋市では、この他にも避難所を設け、受け入れを進めています。

■「重大な災害が発生する可能性」

臨時説明会を開いた鹿児島地方気象台。

鹿児島地方気象台 山下一実主任予報官
「17日夜から18日午前中にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急速に高まる予想で、警戒が必要」

気象庁は、鹿児島県・宮崎県では17日夜〜18日午前中にかけて、四国の4県では18日午前中に線状降水帯が発生し、災害の危険度が急激に高まる可能性があると発表しました。

鹿児島地方気象台 山下一実主任予報官
「線状降水帯が発生しなくても、大雨を予想しているので、広い範囲で重大な災害が発生する可能性が高い」

18日に線状降水帯が発生する恐れのある高知県。高知市中心部を流れる鏡川では、5年前の大雨で河川敷に水が流れ込み、車が水没したり、流されたりする被害が出ました。

松本拓也ディレクター
「雨によって川の水位が上がる危険性があるということで、17日は、この川沿いの駐車スペースには車を止めていないということです。そして、通常であれば、あのバスも川沿いに止めているということですが、川から一番離れた場所に止めてあります」

この駐車場では夜通し、担当者が待機する予定にしています。

駐車場の担当者
「5年くらい前の被害、事務所の天井くらいまで水が来た。その時は間に合わずに何台か流れた。前のことがあるので結構、神経ピリピリにはなっています」

■関東や近畿も大雨に警戒

近畿でも大雨への備えが始まっています。京都・嵐山では…。

嵐山通船 小島義伸社長
「(Q.今あげたのが並んでいる)まだ半分残っているんですけど。(Q.全部で何隻ある)ボートは100隻ある。屋形船は30隻。17日夜中から18日午前9〜10時にかけて警報級大雨の予報が出ている。2〜2.5メートルくらい水位が上がって、ボートや屋形船が流される恐れがある。対岸で屋形船をレッカーであげて倉庫まで運んでいる」

船を全部あげるのには、30人がかりで8時間かかるといいます。

嵐山通船 小島義伸社長
「『なぜこんなに天気がいいのに営業しないのか』と客に怒られる。特に外国人に言われる。ちょっと難しいが『クローズ』しか言いようがない」

18日朝は関東南部を中心に活発な雨雲がかかり、1時間に40ミリの激しい雨の降るところがあります。また、風が強まり鉄道に遅れが生じるなど、交通機関に影響が出るような荒天になる見通しです。

■水害の記憶 農家に“危機感”

宮崎では朝から雨が降り続きました。市内で有機農法によるコメや野菜などを栽培する、松本さん。来月に早場米の収穫を控えています。

コメ農家 松本愼一郎さん
「(Q.この辺りは2年前に全て水没した)はい。(Q.線状降水帯発生予測が出ているが)いつもこの川が越水したりして、この辺から浸水してしまうことがある。ビニールハウスが見えると思うが、人間の高さ以上まで浸水したりも」

これまでに何度も、近くを流れる川から水があふれ、被害に遭ってきました。

コメ農家 松本愼一郎さん
「今年は4月から特に例年よりも降水量が多くて、畑作は特に作業が進まなかったり、雨に翻弄されながらの年なので。これからまた梅雨となると『また雨か』って感じ」

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