提言書の提出前に記者会見する小林邦三郎さん=16日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

東京都豊島区のJR池袋駅で平成8年、立教大4年だった小林悟さん=当時(21)=が男に殴られ死亡した事件を巡り、父、邦三郎さん(78)は16日、「刑事訴訟法改正前に発生した殺人事件などに公訴時効撤廃を適用するのは違法だ」などとする提言書を法務省に提出した。

事件では、警視庁が当初、傷害致死容疑で捜査したが、時効成立前の15年3月に殺人容疑に切り替えた。22年の法改正で殺人罪などの時効が撤廃され、さらに捜査は続いたが、邦三郎さんが捜査打ち切りを要請。東京地検は令和2年12月、送検容疑の殺人を傷害致死に切り替え、時効が成立したとして不起訴処分とした。

邦三郎さんは記者会見で「過去の事件に時効撤廃を適用したら、法の存在意義がなくなってしまう」と訴えた。

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