大阪地検特捜部に逮捕され、無罪が確定した不動産会社の元社長が国に損害賠償を求めた裁判で、証人出廷した検事が「逮捕は待った方がいい」と主任検事に述べたことを証言しました。

　「プレサンスコーポレーション」の元社長・山岸忍さん（61）は、「検察の違法な取り調べで精神的苦痛を受けた」などとして、国に賠償を求めています。

　山岸さんは学校法人の土地取引を巡り、資金21億円を横領したとして、大阪地検特捜部に逮捕・起訴されましたが、大阪地裁が無罪判決を言い渡しその後、確定しました。

　14日出廷した検事は国側の尋問に、「山岸さんの関与を認める供述をしていた学校法人の元理事が、山岸さんの逮捕当日、けんか腰に『供述を撤回したい』と申し出たため、取り調べを中断した」と述べました。

　さらに「証拠関係が変わると思い、主任検事に『逮捕は待ったほうがいい』と伝えた。『検討する』と言われたと思う」と証言しました。

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