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 害虫の活動が活発になるこの季節、駆除を巡るトラブルが急増しています。ホームページで安い料金をうたいながら、実際に作業にやってきた業者が高額な料金を請求するケースもあり、注意が必要です。

■「550円〜」のはずが…「10万円追加」

パニックに陥ってしまった男性 この記事の写真 害虫駆除業者に依頼した男性
「ゴギブリを目撃した瞬間に頭が真っ白になって、パニックになって。自分で何とかするのは無理って自分には思った」

 素早く動く黒い物体を見つけ、パニックに陥ってしまったという男性です。

ネットで見つけた業者サイトには… 害虫駆除業者に依頼した男性
「(駆除方法を)インターネットで調べた時に広告として業者がでてきて。じゃあ、この人にお願いしようってなった。サイトには550円から駆除をうけたまわりますというふうに書いてあった」

 男性がインターネットで見つけた業者のサイトには、駆除について「550円〜、追加料金一切なし」「受付時間、24時間365日」「到着時間、最短10分」との文言がありました。

サイトの金額からかけ離れた料金

 ところが、いざ業者が到着すると、業者はサイト上の金額とは、かけ離れた料金を提示したといいます。

害虫駆除業者に依頼した男性
「1匹6600円、プラス消毒に8800円。基本料金が1万5000円くらいになりますって言われて」 約10万円の追加料金が…

 さらに、卵の駆除まで含めると、およそ10万円の追加料金がかかると言われたといいます。

害虫駆除業者に依頼した男性
「(洗濯機の下に)卵を見つけたっていうふうに言われて。卵を取り除くのに、さらに3万円と、卵を産まれないように(するために)7万円くらいかかると言われた」 追加作業を断ると…態度が急変

 そんな大金を持ち合わせていなかった男性は、追加作業を断りました。すると、業者の態度は急変したといいます。

害虫駆除業者に依頼した男性
「急に機嫌が悪くなられて、業者さんが1匹倒したけど、絶対また出るよと。夏には卵もかえる、こんな感じですごい脅されて。その日は結局、その言葉が響いて寝られないみたいな」 約1万7000円の支払い

 男性は業者の言葉に不安を覚えましたが、追加作業は頼まず、1万7000円ほど支払って帰ってもらったといいます。

害虫駆除業者に依頼した男性
「いつもなら怪しいと思うし、絶対やらない選択肢をとったなって思います。正直、500円で済むはずがない」

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■「害虫に耐性ない」若者の相談急増

■「害虫に耐性ない」若者の相談急増

日本ペストコントロール協会 茂手木眞司事務局長

 こうした業者の対応に、害虫・害獣駆除業者に対して技術指導などを行っている団体の茂手木眞司事務局長は、次のように話します。

日本ペストコントロール協会
茂手木眞司事務局長

「(卵の駆除に)そこまではかかることは当然ないですし、通常、駆除というのは卵も含めてやります。害虫の発生の量とか広さとか、一概に定価というのはないですが、でも何十万とかですね、そういうのは不適当だとは思っています」 駆除サービスに関する相談件数の推移

 国民生活センターによりますと、害虫・害獣駆除に関する相談件数は、10年間で7倍近くに増加。中でも10代、20代からの相談がここ数年で急増しています。

茂手木事務局長
「最近の若い方はなかなか虫とかに耐性がないところがありますし。ネットですぐ検索して、すぐにコンタクトが取れるがゆえに、冷静な判断ができないところにつけ込まれる」

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■6万円で駆除も…翌日に害虫出現

■6万円で駆除も…翌日に害虫出現

害虫が駆除されなかったという人も

 中には、業者に高額な料金を支払ったにもかかわらず、害虫が駆除されなかったという人もいます。

害虫駆除業者に依頼した女性
「ダニとシバンムシが大量発生して、助けてほしいと思って(業者を)呼んだ」 「2万円ほどでできる」と言われ…

 自宅の布団で害虫を見つけたという女性。ネットで駆除費用「550円〜」と掲載していた業者を見つけ、電話で問い合わせたところ、「2万円ほどでできる」と言われたといいます。

害虫駆除業者に依頼した女性
「550円とか、これは嘘だろうと思って。2万円ぐらいだったら、目つぶるかって感じだった」 「ちゃんと駆除してほしいなら6万円と言われて」

 ところが、実際に家に来てもらったうえで出された見積もり額は…。

害虫駆除業者に依頼した女性
「その場しのぎで良ければ2万円。ちゃんと駆除してほしいなら6万円と言われて。ちょっと高いんじゃないって思いましたけど、その時はわらにもすがりたい思いだった」 「駆除スプレーをシューってやっただけで」

 女性は6万円かかる完全駆除を頼みましたが、駆除作業はわずか30分ほどで終わったといいます。

害虫駆除業者に依頼した女性
「業務用の駆除スプレーをシューってやっただけで帰っちゃったんですよ」 クーリングオフで2万円減額も…

 すると翌日、再び布団に害虫が出ました。すぐさま女性は、業者にクーリングオフを申し出て話し合いを行い、結局、2万円減額した4万2500円を支払ったということです。

害虫駆除業者に依頼した女性
「電話でもあいまいな対応されたし、現場に来て初めて金額言われた。ちゃんと駆除してほしいなら6万円、そのちゃんと駆除してほしいっていうのもちゃんとやってないし、本当に頭にきてます」

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■どういった点に気をつける?

■どういった点に気をつける?

国民生活センター注意呼び掛け

 国民生活センターは、サイト上で極端に安い駆除費用を表示している業者には、注意するよう呼び掛けています。

どういった点に気をつける?

 トラブルにならない業者を選ぶためには、どういった点に気をつければいいのでしょうか?

「複数社にご相談を」 茂手木事務局長
「基本的には複数社にご相談をいただいて、費用も含めて比べていただくというのがいいかと思います。自治体によっては紹介していただいたりとか、あと47都道府県にぺストコントロール協会がございます。そちらでまず見積もりとか相談をしていただいて、ご検討いただきたいと思います」

(「グッド!モーニング」2024年6月11日放送分より)

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