新潟県の「佐渡島の金山」について、ユネスコの諮問機関が今回の世界文化遺産への登録は難しいとする評価結果を勧告しました。

 新潟県の「佐渡島の金山」は西三川砂金山と相川鶴子金銀山で構成され、2022年2月に政府がユネスコに推薦しました。

 17世紀における世界最大の金の生産地とされ、伝統的な手工業による採掘技術に加え、それぞれの鉱山の特性に適した鉱山運営や生産システムの変遷を見ることができる遺構です。

 先人たちが400年以上に渡って暮らした町や集落の営みが豊かな自然の中に残されています。

 ユネスコの諮問機関であるイコモスは「佐渡島の金山」について追加情報の提出を求め、審議を次回以降に回す「情報照会」の評価結果をユネスコに勧告しました。

 7月下旬にインドで開かれる世界遺産委員会において、最終的な登録の可否が決まります。

 「佐渡島の金山」を巡っては、2022年2月に推薦書を提出しましたが、ユネスコから不備があると指摘され、2022年9月に修正を加えた暫定版、去年1月には正式版を再提出していました。

 また、日本が推薦したことに対し、韓国では朝鮮半島出身者の強制労働があったとして反発の声が上がっています。

 今回の世界遺産委員会では、韓国は日本らとともに委員国を務めます。

 世界遺産には日本ではこれまでに文化遺産20件と自然遺産5件が登録されています。

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