情報提供を求めるチラシを配る山梨県警南アルプス署の佐野浩一署長(中央)ら=甲府市のJR甲府駅南口で2024年6月3日午前8時26分、野田樹撮影

 山梨県南アルプス市の山中で2020年に同市の画家、中辻アヤ子さん(当時71歳)の遺体が見つかった事件で、県警は3日、中辻さんが行方不明になった日から4年が過ぎたことを受け、JR甲府駅前などで情報提供を求めるチラシを配布した。

 3日朝、同駅南口で大勝和彦・県警捜査一課長や佐野浩一・南アルプス署長ら捜査員約10人が、駅の利用者にチラシを手渡した。この日は南アルプス市のスーパーでもチラシを配り、現場付近で検問を実施した。

 大勝課長は「中辻さんの無念を晴らすべく殺人事件として捜査を継続している。ささいな情報でも構わないのでお寄せいただきたい」と呼びかけた。

 県警などによると、中辻さんは20年6月2日、同市内の山中で風景画を描いていた姿を知人に目撃された後、行方が分からなくなった。同7月に近くで遺体が見つかり、落ち葉などで隠された形跡があった。県警は死体遺棄容疑で捜査本部を設置。23年、公訴時効(3年)を迎える直前に殺人容疑に切り替えた。

 県警はこれまで捜査員延べ約1万5000人を投入したが、有力な手がかりが見つかっていない。情報提供は南アルプス署(055・282・0110)。【野田樹】

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