2

■ 「サッシ開けたらクマ」住民語る

閑静な住宅街に衝撃がはしりました。引き戸の障子は破れ…生々しい血の跡が…。
群馬県安中市の住宅に31日深夜0時すぎクマが侵入。家にいた夫婦が、クマに襲われました。

この記事の写真は19枚 襲われた夫婦の息子
「私と両親で昨夜は寝ていて、私が2階に寝ていて、1階に両親が寝ていた。母親が名前を呼ぶ声で起こされて、下に行ってみたらもうすでにクマにかまれてしまって、クマはいなくなっていて、父は傷口を押さえた状態。階段を下りたらそういう状況」

警察によりますと就寝中に74歳の夫が外の物音に気付き引き戸を開けたところ…
目の前に体長1メートルほどのクマが…。クマは、家の中に侵入しいきなり襲い掛かってきたということです。夫は、爪で頭をひっかかれ重傷です。妻も夫を助けようとして、クマに襲われ右腕を骨折しました。

家の中にはクマの足跡が…住民が測るとおよそ10センチだったといいます。

2階にいた息子が緊迫の一部始終を語りました。

襲われた夫婦の息子
「なんだろうと思って起きていったら血まみれだった。『クマが…クマが…』と言っているのでなんで家の中でクマにかまれているんだろうと思ったら、サッシを開けたら入ってきたと。(父は)タオルで押さえていたが血が垂れている状態。階段を下りて血まみれだった時はあまり現実味がなくて、傷を見て本当にかまれたんだなって。患部を医師が見せてくれたときにすごい傷だと思った」

夫婦を襲ったクマは逃げ去り行方が分かっていません。住宅街は朝から厳戒態勢。警察がパトロールを行い住民に注意を呼び掛けています。

近くには小学校もあり、緊張が高まっています。

小学生
「朝起きたら学校からも連絡が来た」

警察や教員が見守る中、児童たちが登校。クマの襲撃被害を受け、小学生では急遽、保護者に送迎をお願いしました。

細野小学校 小高哲茂校長
「親の付き添いで送迎をする。子どもだけになる場合には登校しないようにと」

深夜に起きたクマの襲撃。近隣住民には、不安と戸惑いが。

近隣住民
「家にこもるしかない。クマを退治するほどの体力もない」 近隣住民
「怖いよね、クマが出るなんてしばらくない」

いま、各地の住宅でクマの目撃が相次いでいます。

自宅でクマを撮影 杉山 嘉孝 さん
「本当にびっくりして。いつ遭遇するかわからないので、本当に怖いとすごく実感した」

秋田市では家の裏庭にクマが侵入。

自宅でクマを撮影 杉山 嘉孝 さん
「自宅の2階の部屋から窓の外を見ていたら『あれ クマがいる』と思ってびっくりして撮影した。家から5〜6mくらいのところで普段は畑に使っている。主に夏野菜、ちょうど先日トマトの苗を植えた。朝も畑に行くので、本当にちょっと時間がずれていたらクマに遭遇していたのではと。家の裏に栗の木があって、そこに登りかけたがやめて走り去った」

自宅にいた夫婦がクマに襲われた被害。なぜクマは住宅の敷地に侵入したのでしょうか?

次のページは

■住宅にクマ“共通点” 蜜を狙ってきた可能性

■住宅にクマ“共通点” 蜜を狙ってきた可能性

自宅の庭で、ミツバチの養蜂を行っていたといいます。

クマは、蜜を狙ってきた可能性が。箱が倒れている形跡があります。

襲われた夫婦の息子
「趣味程度でニホンミツバチをやっていて、クマがもしかしたら来るかもしれない
という可能性もあったので、鉄のオリの中に巣箱を入れていた。間違いなく蜂の巣を狙ってクマは来たと思う。それに父が気付いて(戸を)開けてしまった」

クマは甘いハチミツを好むといい、自治体や大学などの生態調査ではクマを撮影するためにハチミツが使われています。

クマがハチの蜜を狙う被害は、栃木県足利市の住宅でも。ハチの巣箱が無残にも破壊されています。

30日午後8時すぎ、家の住民が、庭に木に登っているクマを目撃しました。

クマが侵入した家の住民
「すごくびっくりした」
「(Q.どの辺りから見た)そこの奥の部屋から開けて数メートルの距離で、箱が倒されて直していない。この木に登ったりしていた」
「(Q.大きさは?)1mくらいのクマが登っていた。ネコが家の中で尋常じゃない驚き方をしたのでタヌキとかサルが来たのかと思ったらガタガタとしたので外を見たらこんな感じだった」 岩手大学 農学部 山内貴義 准教授
「家の中にクマが入ることはたびたび起きている。いきなりやってきて入るわけではなくて、普段から家の周辺に生息していてチャンスがあれば中にどんどん入っていく。それをうかがいながら生活している感じになっていて、家の中には食べ物があると認識してしまっているので、そういったクマがいると家の中に入ってくることがある。クマの出没情報があれば気を付けて戸締まりをちゃんとしてむやみに外に出ないようにしてほしい」

この記事の写真を見る(19枚)
・寺に長時間居座り?カメラに姿 ジャンプも… 墓地でクマ“疾走”・「ハンター馬鹿にしてない?」猟友会クマ駆除辞退…日当8500円は低い 町「予算ない」・人間を“食べ物”と認識するクマも…「肉の味覚えた」原因は駆除したシカの放置か・カキの“生食用”と“加熱用”何が違うかご存じですか?「鮮度」ではないんです!実は・「川に白い水が流れている」で発覚 38年間トイレなどの汚水垂れ流し

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。