JR大阪駅北側の再開発区域「グラングリーン大阪」の先行開業まで100日となった29日、完成が近づいた都市公園や文化施設が報道関係者に公開された。近くの幼稚園の園児も招かれ、公園の真新しい芝生の上で歓声を上げて遊んでいた。
グラングリーン大阪は2013年に開業した複合商業施設「グランフロント大阪」の西側で整備が進んでおり、地区面積は約9・1ヘクタール。9月6日には、約4・5ヘクタールの都市公園「うめきた公園」の一部に加え、新興企業向けのオフィス「JAM BASE(ジャムベース)」やホテルが入る北街区のビルなどが先行開業する。
うめきた公園には、銀色の大屋根が設置されたイベントスペースや約4000平方メートルの芝生広場、水遊びもできる水辺を設ける。先行開業の対象となる南半分が報道公開され、植栽を終えていないものの、ビルに囲まれた貴重な緑の空間で園児がシャボン玉を作ったり、輪投げをしたりして楽しんでいた。
同じく先行開業の対象となり、芸術の企画展やイベントの会場となる文化施設「VS.(ヴイエス)」も公開された。景観に配慮して施設の大部分が地下に配置され、天井までの高さが15メートルある大展示室など計約1400平方メートルの展示空間(スタジオ)が存在する。
スタジオをつなぐ空間(ホワイエ)には、地上から光が差し込んで陰影を表現していたり、柱がV字の形をしていたり、こだわりが詰まっている。
29日には先行開業100日前の記念イベントも現地で開かれ、吉村洋文知事が「(大規模な公園を中心部に整備することで)都市として将来的な価値が高まる。ここが大阪や西日本の中心拠点となることを期待している」とあいさつ。園児らと記念の植樹をした。
再開発区域内では、23年3月にJR大阪駅の地下ホームが利用を開始した。先行開業を経て、25年春ごろにはオフィスやホテル、商業施設などが入る南街区のビルが開業。全体の開業は27年度を予定している。【橋本陵汰】
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