北九州市は、市の施策に児童生徒の声を反映させるため、小中学校と高校(特別支援学校含む)計18校に「みらい政策委員会」を設置した。政策委は公園づくりや区役所の活用方法、イベントの内容などを話し合い、10月をめどに武内和久市長に政策を提言。武内市長は市に事業化するかどうかを指示する。【山下智恵】
「道路を広く」「平和な街に」
市は、こども家庭庁が推進する子どもの視点で政策を作る「こどもまんなか」の趣旨に賛同し、2023年11月に「こどもまんなかシティ宣言」をした。その具体策として「北九州こどもまんなかアクション」を今年度から実施。(1)子ども目線の街づくり(2)子どもと向き合うゆとりづくり(3)子どもまんなかを支える社会づくり――の三つの視点で施策を展開している。みらい政策委設置は(1)の一環。
みらい政策委の発足式が28日、市立南丘小(小倉北区)であり、委員になる6年1組の児童33人が参加。子どもたちは早速、武内市長に「道路を広くしてほしい」「田舎にもスーパーや施設をつくってほしい」「犯罪のない平和な街にしてほしい」などと要望や質問を寄せていた。
全世代が遊べる公園の設置を提案した浅倉飛龍さん(11)は「道を歩いているときに、ここを良くしてほしいと考えることがある。子どもの意見を聞いてくれてうれしい」と話した。
武内市長は「子どもの視点や関心を知るだけでもヒントになる。子どもたちも積極的に提案することで自主・自立性を育んでほしい」と話した。
市によると、(1)では他に、子どもから市にかなえてほしいことを伝える「かなえるポスト」を設置。(2)では保育所のグレードアップと称し、兄弟で同じ保育所に入れる確率が上がるように優先順位を上げる施策(9月から)や保育所の入所手続きのオンライン化を実施。(3)では子どもの車内放置防止策を打ち出した。
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