警視庁=米田堅持撮影

 警視庁特殊詐欺対策本部は15日、東京都内の70代男性が、著名な実業家になりすました人物からSNS(ネット交流サービス)で架空の投資話を持ちかけられ、約1億4000万円をだまし取られたと発表した。警視庁が詐欺事件として捜査している。

 警視庁によると、男性は2023年10月中旬ごろ、実業家と関連があるように装ったウェブサイトを閲覧。そのときに表示されたメッセージを見て、実業家を名乗る人物と無料通信アプリ「LINE(ライン)」で連絡先を交換し、「投資のテクニックを教える」「確実に利益が出る」などと持ちかけられたという。

 男性はその後、実業家のアシスタントをかたる人物とラインでやり取りし、十数回にわたり計約1億4000万円を指定された口座に送金した。

 ラインの相手からの指示で男性がスマートフォンにダウンロードしたアプリには、投資で利益が出ているかのような偽のデータが表示されていたという。4月に男性が払い戻しを求めたところ、ラインで連絡が取れなくなり、被害が発覚した。【遠藤龍】

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