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コンビニ越しの富士山の撮影スポットがSNSで世界的に拡散し、外国人観光客が殺到している、山梨県富士河口湖町で21日、オーバーツーリズム対策として、目隠し用の黒幕が設置されました。


■外国人観光客は 効果に疑問符も

一昨年、SNSをきっかけに注目され、観光客が急増した富士河口湖町。なかには敷地に無断で進入して写真を撮ったり、道にゴミを捨てるなど一部マナーの悪い人がいて、地元住民を悩ませていました。町は、住民から寄せられる苦情が1年前に比べて3倍に増え、苦渋の決断をしたとしています。

近隣住民
「せっかく遠くから皆さん来ているでしょう。ここに来て富士山が撮れない、隠すのはさみしいかな」
「非常にいいと思います。町の判断で。つけてどうなるかは結果見ないと分からない。一番の問題は幕の両脇からの飛び出し。見えない部分からの飛び出しはちょっと危険が伴う」

幅20メートル、高さ2.5メートルの黒い幕。その効果は…。

台湾からの観光客
「(Q.富士山は見える)はっきりは見えない。ちょっと曇っている」

しかし、横から撮影することまでは止められません。さらに、車道を横断するなどの危険な行動をする観光客はすぐにはなくなりません。いずれにせよ、黒い幕という前代未聞の対応には、観光客のなかでも賛否が分かれます。

マレーシアからの観光客
「観光客に写真を撮らせないよう設置したのは驚いた。自分勝手だなと思う」
オーストラリアからの観光客
「地元の商売に支障が出るなら仕方がないけど、黒幕の効果はあまりない。地元住民の邪魔にならないようにすべき」
シンガポールからの観光客
「こんな事態になるなんて旅行客としてとても恥ずかしい。黒幕を張ることになったのは私たちのせいだと思う」

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■SNSでは早くも別のスポットが…

■SNSでは早くも別のスポットが…

こうしたなか、中国のSNSではすでに別の“富士山ローソン”ともいえる場所が紹介されていました。

所村武蔵アナウンサー
「黒幕が設置された場所から徒歩で15分ほどの別のローソンです。外国人観光客が店舗の奥に見える富士山にカメラを向けています」

ツアーバスの立ち寄りのコースになっているのでしょうか。多くの観光客の姿がありました。

香港からの観光客
「多くの人が同様の写真を投稿していて、私たちも流行に乗ろうと思いました。香港にローソンはないし、店舗の配色が背景の富士山とマッチしてきれいなんです」

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■地元発信で“推しスポット”を

■地元発信で“推しスポット”を

地元は「こうした場所より、ちゃんと受け入れられる観光地に行ってほしい」というのが本音です。専門家は、地元側から発信していくことが大事だと話します。

城西国際大学観光学部 佐滝剛弘教授
「SNSに対抗するのはSNSしかない。同じような満足感を与えられる所。特に富士河口湖町はどこからも富士山が見えるから、代わりになるスポットはいくらでも見つけられる。こちら側もSNSでそういう場所に誘導していかないと」

黒い幕が設置された場所のすぐ近くのおはぎ店は、きれいなおはぎとの富士山ビュー。SNSにもってこいの映えスポットです。

おはぎ屋もともち 本持美智恵さん
「ここから見た富士山が一番きれいに見えるが、きょうはあいにく曇りに。河口湖周辺はどこから見ても富士山がきれいに見えるので、ここだけではなくて色んなすてきな景色を見てほしい。今話題にせっかくなったので、SNSで『こんなところもあります』『たくさんいいところあります』とアナウンスしていきたい」

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