送検される堀江大容疑者(左)=警視庁中央署で2024年4月15日午前8時40分、朝比奈由佳撮影

 日本橋高島屋(東京都中央区)で販売価格約1000万円の純金製茶わんを盗んだとして、窃盗容疑で逮捕された無職の堀江大容疑者(32)=江東区塩浜2=が「散歩中に偶然、金製品の催しがあると知って会場を訪れ、取れそうだから取った」などと供述していることが、捜査関係者への取材で判明した。

 堀江容疑者は茶わんを盗んだ当日に、江東区内の古物買い取り店で約180万円で売却したとみられるが、その店には茶わんはなかった。警視庁捜査3課は、別の店に転売されたとみて調べている。

 堀江容疑者は11日午前11時40分ごろ、高島屋8階の催事場で開催されていた展示・販売会「大黄金展」で、プラスチックケースの中にあった抹茶茶わん(販売価格1040万6000円)を盗んだ疑いで逮捕された。

 捜査関係者によると、堀江容疑者は当日の行動について、散歩中に高島屋の前を通りかかり、大黄金展が開催されているのを知って会場を訪れたと説明。「金色の茶わんが目に入り、取れそうだと思った。ケースも動いたので取った」と供述しているという。茶わんはリュックサックに入れて持ち去ったとされるが、「他の物も取れるかと思い、会場に何度か出入りした」と話しているという。

 百貨店を出た後は、地下鉄に乗って東西線の木場駅で降車し、自宅に戻ったとみられる。堀江容疑者は「茶わんでお茶を飲もうと思ったが、換金した方が良いと考え直した」と供述。古物買い取り店で11日のうちに茶わんを売却していたことが判明したという。

 13日午後に任意同行を求められた際、堀江容疑者は現金約130万円の入った財布を所持していたとされ、「間違いない」と容疑を認めている。【菅健吾、朝比奈由佳】

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