4年ぶりに完全復活した、『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』の“びしょ濡れパレード”。
その裏側を取材すると、わずかな“乾き”も許さないこだわりと、「来た人全員を絶対に笑顔で帰す」ための様々な仕掛けがありました。

パーク史上初の仕掛けで「ありえないほど大量の水」

7月3日から始まった『ユニバーサル・スタジオ・ジャパン』(大阪市)の夏のイベント、「NO LIMIT!サマー・スプラッシュ・パレード」。

午後2時からパーク内を約40分かけて周り、クルーとキャラクター、ゲストが全力で水を掛け合う“びしょ濡れパレード”です。

実は、夏限定・水かけ仕様のパレードはコロナ禍の影響もありしばらく中止されていました。それが、4年ぶりに完全復活!ということで、“パーク史上初”の仕掛けが盛りだくさん。

キャラクター達が乗る「フロート」には、大量の水を放つ新機能を搭載!
走行中もクルーが水をバンバンまき散らす!

さらにマリオやルイージなどの人気者たちに加えて、パーク史上初となる「みずタイプ」のポケモンたちも登場!
ギャラドスやコイキングなどさまざまなポケモンと一緒にずぶ濡れになることができます。

ずっと興奮が続くよう、水の量に強弱をつけ、「びしょ濡れエリア」は2つ。

統括プロデューサーの岡本卓樹さんが一番こだわっているのが、「参加者全員をずぶ濡れにすること」です。

「NO LIMIT!サマー・スプラッシュ・パレード」岡本統括プロデューサー:
「パレードの見えるところにいる限りは必ず濡れる。正面から水が来るだけでなく、後ろからも上からも、四方八方、360度から水が降ってくる」

1回のパレードで使用される水の量は約1万6000リットル。
1.5リットルのペットボトル約1万本という量です。
この大量の水を効率よく撒くために、実は様々な細かい調整が行われているんです。

わずかな乾きもNG…“細かすぎる”こだわり

日中のパレードのため、チェックやリハーサルは日の出から開園までの間に急ピッチで行われます。岡本統括プロデューサーも、パレードのコースを細かく見て回ります。

チェック中の岡本さんの目についたのが、コース沿いの建物上部から吹き出す水。

同行したTHE TIME,重松文部員が見たところ、ゲストが建つ歩道も、フロートやクルーが通る道も十分ずぶ濡れの状態ですが…

岡本統括プロデューサー:
「まだですね。まだ調整が必要です」

建物からの水の勢いが強く、ゲストを通り越してクルーの方に水が当たり過ぎていると指摘。
さらに、「あのような乾いたところが嫌なんですよ。ダメです」と指さしたのが、建物脇のわずかに濡れていない部分。

数十センチの隙間でもとにかく全部ずぶ濡れになるよう、スプリンクラーの角度や水の量を毎日、開演前に微調整しているのです。

このこだわりに、ガッツリずぶ濡れになったゲストも大興奮!

女性ゲスト:
「バリバリパワーアップしている。水の量とみなさんの活気がすごい」
男性ゲスト:
「一番パワーが上がっているのが水の量、水の量です」

もう1つのこだわりは「一体感」

さらに、今回のパレードへのこだわりはもう1つ。

岡本統括プロデューサー:
ゲストとの一体感。我々のやりたいパレードをやって、『じゃあこれ見てください』ではなく、ゲストが参加してくれて初めてこのパレードが完成する」

全員を巻き込み、みんなで濡れることで、ゲスト・クルー・キャラクターが一体に。
ゲストを巻き込むためには、絶対欠かせないポイントがあるといいます。
それは、ゲストに何をしていいかを的確に伝えること。

「パレードが来てフロートなどが動いている時、『えっ?今シューターを打っていいの?』とゲストが戸惑うと中途半端な感じになって一体感が生まれない」

今はダンスを楽しむ時、水の打ち合いを楽しむ時とわかるように伝え、クルーたちはゲストに合わせた煽り方を工夫。盛り上がるシーンではBGMもチェンジします。

タンクが内蔵されたフロートは事前にプログラミングされ、音楽にあわせ決まったタイミングで決まった量の水が噴射されるのですが、ここでもクルーの動きが重要になるといいます。

岡本統括プロデューサー:
「人が操作するところはタイミングがズレるところも出てくるのでそこも練習」

全てのタイミングを合わせないと上手くいかないと話します。

さらに、マニュアル通りにいけばOKということではなく、日々変わるゲストの動きも注視。日によってゲストが多い場所、少ない場所が変わるため、どこを狙うか見定めなくてはいけません。

岡本統括プロデューサー:
「実際にやるクルーの判断が大事になってくるので、変なルールに縛られずに臨機応変に対応してくれと伝えている」

毎日パレード会場でゲスト一人一人の様子を見ているという岡本さん。パレードが終わった後のゲストの笑顔が、最大の活力になっているといいます。

9月1日まで開催の「NO LIMIT!サマー・スプラッシュ・パレード」。
ちなみに、濡れた後でも遊べるようパーク内には着替えスペースが設けられています。

安住アナの“超マニアック”ひんやりスポット

スタジオでは、USJに行ったことがないという安住紳一郎アナから素朴な疑問が。
「濡れたら困るスマホとかお財布はどうしてるの?」
取材した重松部員によると、多くの人が防水ケースを持参しているとのこと。ただ「水がスゴすご過ぎて撮影する余裕なんてない」とのことで、「楽しむしかないです!」と話した。

また、出演者おススメの「ひんやりスポット」も紹介。
櫻坂46の松田里奈さんは地元・宮崎県の【下阿蘇ビーチ】(延岡市)

環境省の快水浴場百選で「特選=九州No.1」になるほどキレイなビーチで、
「小さい頃からよく行って泳いでいた。海もすごくキレイ」

吉村恵里子アナの“個人的”ひんやりスポットは、会員制の大型量販店【コストコの冷蔵室】
「冷蔵室が大きくてめっちゃ寒い。極寒」と話すと、安住アナからも“超個人的かつマニアック”なひんやりスポットが紹介された。
「ここ物凄く冷えてる」とドヤ顔で上げたのは、TBS近くの東京メトロ【赤坂見附駅】。

「ビックカメラのある出口につながる通路で、右に行くと有楽町線で…」と駅構内のとある通路を紹介。
冷房装置が近くにあり、「そこの狭い通り、物凄く冷えてる。物凄く冷えてます」と繰り返し熱弁。あまりに細かすぎる情報にスタジオ中が笑いに包まれた。

(THE TIME,2024年7月18日放送より)

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