5月に宝塚歌劇団を退団する花組トップコンビ、柚香光(ゆずか・れい)と星風まどかが主演するミュージカル「アルカンシェル~パリに架かる虹~」の通し舞台稽古が、東京公演初日前日の13日、東京宝塚劇場(東京都千代田区)で行われた。劇団屈指のダンサーである柚香が、天才ダンサー役で「いろいろなタイプのダンスをごらんいただけるのは、すごくうれしい」と役への思い入れを語った。
作品はナチス・ドイツ占領下のパリを舞台に、レビューの灯を消すまいと立ち上がる人々を描く。稽古後、取材に応じた柚香は、新型コロナウイルス禍と重なったトップ期間を振り返り、「お客さまが一番、と感じた期間でもあった」と語った。また星風は「退団公演ではあるが、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)公演を経て、さらに千秋楽に向け高みを目指したい」と意気込んだ。
劇中、柚香はジャズやラテン音楽に合わせ多様な踊りを披露するが、「改めて自分の踊りとは何をお客さまに届けたいのか。踊りを極めていく、練習をする…役を通じて学ぶ卒業公演」と総括し、役と自身を重ねた。
柚香は平成21年、初舞台。ダンス力と華やかな容姿で早くから注目され、令和元年にトップ就任。花組一筋で3年から星風とコンビを組んでいる。一方、星風は平成26年初舞台。29年に宙組トップ娘役になり、専科を経て花組トップ娘役として、柚香の2人目の相手役となった。
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公演は5月26日まで。問い合わせは宝塚歌劇インフォメーションセンター(0570・00・5100)。
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