今田美桜(酒井真大撮影)

池井戸潤の小説を原作とした人気ドラマの新シリーズ「花咲舞が黙ってない」(日本テレビ系、土曜午後9時~)が13日、スタートする。主役の花咲舞を演じるのが俳優の今田美桜だ。「前のシリーズでは、舞の突っ込んでいく姿に勇気をもらっていました。役をいただいてびっくりしましたが、自分なりに元気を届けられるような花咲舞にしたい」と語る。

痛快なエンターテインメント

日本テレビが土曜に新設するドラマ枠のトップバッター。「痛快で爽快なエンターテインメントなので週末に気持ちよく見ていただけるんじゃないかな」と笑顔を見せる。

前作は、小説「不祥事」をもとに平成26、27年に杏主演で放送され、大ヒットした。今作では、平成版ドラマ放送後に出版された小説「花咲舞が黙ってない」を原作に、新たなキャストで物語が紡がれる。

舞(今田美桜)は、銀行の窓口係から本部の臨店班へ異動することに

東京第一銀行羽田支店の窓口係から、本部の支店統括部臨店班に異動になった舞。各支店で起こる小さな問題の解決や指導という誰もが嫌がる仕事と聞き、ショックを受ける。だが、元融資マンで出世をあきらめた先輩、相馬健(山本耕史)を相棒に、銀行内で起こるトラブル解決に乗り出す。

「お言葉を返すようですが」のせりふとともに、舞が忖度なしで切り込んでいく姿は痛快だ。「舞は、声を上げられない人たちを救うために立ち上がって、ズカズカと入り込んで悪事に立ち向かっていくような、まっすぐな女の子。私はあんまりズバズバものを言えないタイプなので、かっこいいなって思っています」

一方で、舞の素顔も大切に演じたいという。「一見強くは見えますけど、一生懸命ゆえにっていうところがある。あくまでも普通の27歳の女の子の一生懸命な姿に、私も元気や勇気をもらう部分があるので、そこはしっかりやっていけたらいいな」

舞(今田美桜)と相馬(山本耕史)がコンビを組み、銀行内のトラブルを解決する

新キャラは女性頭取候補

今作では新キャラクターも登場する。エリート銀行員、昇仙峡玲子(菊地凛子)が新たな敵として、舞と相馬の前に立ちはだかる。「最初は舞の憧れの人なんですけれど、徐々に昇仙峡さんの本性みたいなところも分かっていきます。女性の頭取候補みたいな存在で、そこは前シリーズとは違った面白さもあります」と語る。

銀行という会社組織が舞台なだけに、パワハラや上司の不正を告発できない苦しさ、理不尽な慣習など、組織の不条理に舞が切り込むのがドラマの魅力だ。「前のシリーズを見ていた学生の時と今では、見方が違っていて、前は気づかなかった部分でも、『こういう悩みもきっとあるな』と、少し理解できるようになった」という。「人間関係だったり、働く上での悩みだったりがある方々とか、お疲れの方もいらっしゃると思うんですが、明日からまた頑張ろうと思ってもらえるドラマになれば」と語る。

今田美桜(酒井真大撮影)

「インプットの時間大事に」

昨年は3クール連続でドラマに出演。警察官、女性役員、美容師と作品ごとに違った顔を見せ、キャリアを広げてきた。「去年はありがたいことにすごく忙しくさせていただきました。今年は挑戦することも多いのかなと思いつつ、旅行とか吸収する、インプットする時間を大事にしたい。経験したり、知ったりすることで(自分の)引き出しみたいなものが増えるかなと思うんです」。行ってみたい旅先を訪ねると、「特に理由はないんですけれど、ベトナムとか。いま、勢いありますよね。街並みとか人とのふれあいができたら」。(油原聡子)

いまだ・みお

平成9年生まれ。福岡県出身。映画「東京リベンジャーズ」や「わたしの幸せな結婚」、NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」、ドラマ「いちばんすきな花」(フジテレビ系)など出演作多数。令和7年のNHK連続テレビ小説「あんぱん」に主演予定。

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