■兵庫県の複数の県立病院で『違法な時間外労働』
兵庫県の複数の県立病院で医師の違法な時間外労働があったことを受け、対策チームが検討結果を発表しました。
「患者への病状説明を勤務時間内に行うようにする」などの改革方針が示されています。
兵庫県の4つの県立病院(尼崎総合医療センター、西宮病院・加古川医療センター・淡路医療センター)では2019年から2023年6月にかけて、10人の医師に労使協定の上限を超える月最大190時間の時間外労働をさせていて、労働基準監督署から是正勧告を受けていました。
■“極度の時間外労働”で自ら命絶った若手医師
さらに、過酷長時間労働の末、自ら命を絶つ医師も。
神戸市の甲南医療センターの医師・高島晨伍さん(当時26歳)は2022年5月に自殺しました。『極度の長時間労働』が原因として労災認定されています。
これまで時間外労働について医師は制限がありませんでしたが、2024年4月からは「働き方改革関連法」によって原則、年間960時間までに制限されています。
(※ことし3月まで上限規制が猶予されていた)
兵庫県は2023年10月から外部の有識者とともに検討を進め、県立病院の医師およそ1500人全員にアンケートを実施。(※回答は527件で35.2%)
■「勤務時間内での病状説明」などの改革方針
患者や家族の意向に沿って勤務時間外に病状説明している現状をおよそ9割の医師が問題視していたことを受け、13の県立病院で「勤務時間内での病状説明」を段階的に実施していくと取り決めました。
ほかにも、電子カルテを音声入力にすることや、育児中の医師の短時間勤務制度を拡充することなどを取り組んでいくとしています。
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