■大阪モノレール延伸「軟弱地盤」により 開業目標4年遅れに

大阪モノレールの延伸工事の開業目標が4年ほど遅れる見通しとなり、事業費がおよそ650億円増額することになった問題で14日、外部の専門家らでつくる大阪府の建設事業評価審議会が、延伸事業の継続が妥当かどうか審議しましたが、継続審議となりました。

「大阪モノレール」は、門真市駅から東大阪市内までおよそ9キロを延伸する計画で、2029年の開業を目指していました。

しかし、終点となる瓜生堂駅付近の地盤が想定より軟弱であることが去年の地質調査で判明。

大阪府は4月、工法が変更されたため、開業目標が4年ほど遅れる見通しになったと発表しました。

■事業費は約1.8倍の1442億円に

事業費は当初、およそ786億円とされていましたが、工法の変更のほか、コンクリート単価や鋼材単価などの物価が高騰している影響などで、およそ656億円増え、総額で、およそ1442億円となりました。

14日、大阪市内で開かれた外部の専門家らでつくる大阪府の建設事業評価審議会では、開業が遅れれば遅れるほど、延伸の効果が縮減されるため、延伸事業の継続そのものは妥当だとする意見が出ました。

■「増額の発表あえて遅らせた?」審議会で懸念の声相次ぐ

一方で、2年前の審議会では事業費が786億円と提示されていたことを念頭に、「物価高は止まらないと思うが、事業費の見積もりは適切なのか?また再評価ということにならないのか?」などといった懸念の声が相次いだほか、「土地が軟弱だったことはもっと早期に確認できなかったのか?」「増額の発表をあえて遅らせたということはないのか?」といった声も上がりました。

その結果、14日の審議会では延伸事業の継続が妥当かどうかは結論が出ず、次回の審議会での「継続審議」となりました。

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