山陰両県に本店を置く3つの地銀が2023年度の決算を発表しました。3行とも好調な本業の銀行業務が業績を押し上げ、いずれも増収増益となりました。
松江市に本店を置く山陰合同銀行は、増収増益で過去最高益を更新しました。2024年3月期の決算は、一般企業の売り上げにあたる経常収益が、1201億7600万円あまりと前年同期から6.6%増加、また、最終的な利益となる当期純利益は168億円余りと8.6%増加し、3期連続の増収増益です。
その要因として山陰合銀は、個人・法人向けともに貸出に伴う利息が増加するなど、本業にあたる業務が好調だったことに加え、コンサルティング事業などでの手数料の伸びが収益を押し上げたとしています。
また2024年度の業績は、貸付金利息の増加などを見込み、経常収益、当期純利益ともに前の年度を上回り4期連続の増収増益で、過去最高益を予想しています。
鳥取市に本店を置く鳥取銀行も2年連続の増収増益です。
経常収益は146億4600万円で、5.2%増加、最終的な利益にあたる当期純利益は1.1%増加し、10億5600万円でした。
鳥取銀行は、貸出金に伴う利息が増加するなど銀行の本業が好調で、これに株式などの売却益や有価証券の利息などが増加、増収増益につながったとしています。
また預金残高も初めて1兆円を超え、過去最高となりました。
鳥取銀行は、「金利のある時代」に突入し、銀行本来の業務に通ずる重要なこととして評価するとしています。
松江市に本店を置く島根銀行も決算を発表。4期ぶりに増収、2期連続の増益となりました。
経常収益は、前年同期から13.9%増加し、92億300万円。経常利益は28%増加し、5億3100万円でした。島根銀行は、2019年にネット金融大手・SBIグループと資本業務提携し、融資や住宅ローンが伸び、銀行本業の利益を押し上げたとしています。
また、鈴木頭取が会長に、長岡常務執行役員が後任の頭取に就任する人事案も発表され、6月の取締役会で正式決定する予定です。
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