北陸新幹線の延伸工事で、地下水への影響が懸念されるとして、京都府の酒造組合が府と市に要望書を提出しました。

■地下水に悪影響が及ばないルート選定を

要望書を提出したのは、40の酒蔵が所属する「京都府酒造組合連合会」と「伏見酒造組合」です。

北陸新幹線の延伸計画で与党のプロジェクトチームは、「小浜-京都ルート」での来年度の着工を目指していて、京都府知事や市長らにヒアリングを行い年内に詳細なルートを決定する方針です。

「酒造組合連合会」は、地下水に悪影響が及ばないルートを選定するように要望書を提出しました。

■「酒造にとって地下水は『生命線』」

【京都府酒造組合連合会・大倉博会長】「酒蔵にとって地下水はまさに『生命線』です。ルート設定において京都府内の地下水に影響を及ぼさないように、国や関係者に働きかけてほしいです」

京都府と京都市は「切実な要望と受け止め、対応していく」とコメントしています。

■市議会ではルート選定に関して「住民投票実施」の提案も

また京都市会では2日、『小浜ルート』の事業費が当初より最大5兆3000億円まで膨れ上がり、工期も最大28年まで伸びたことから、維新の議員がルート選定に関する住民投票を実施することを提案しました。

これに対し京都市は、「市財政への影響などから市民の声は聞くべき。一方ヒアリングについては、事業主体である国や鉄道事業者が行うべきだ」と答えています。

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