ペットボトルのお茶「34円」、海外でも人気のグミはなんと「33円」。物価高騰が続くなか、愛媛県松山市で12日、飲み物やカップ麺などが驚きの安さで買える店がオープンしました。安い価格で買えるキーワードは「賞味期限」です。
田中日南子記者:
「ズラリと商品が並んでいるんですが、なかでもペットボトルのお茶が税込34円ですよ。破格の値段で提供されているんです」
オーストリア産の人気のグミは33円、ビスケットのお菓子は41円。店内には驚きの価格設定の飲み物やカップ麺など53種類の商品が並びます。
買い物客:
「子どもが喜びそうなものをいっぱい。半額以下で買えると思います」
商品を激安で販売しているのは、松山市姫原にオープンした「食品ロス削減ショップecoeat松山店」です。店内に並んでいるのは、まだ食べられるのに賞味期限などが迫っていたり、配送トラブルなどから廃棄されたりしていた商品。メーカーや小売店から安く仕入れて販売しているんです。利用客はお得に買い物して、食品ロス削減にもつながります。
ecoeat松山店・菅原君子副店長:
「お得な金額でお求めいただいて、それを消化していただくことによって、廃棄の数も少なくなってくると思いますので」
店内では商品ごとに賞味期限を表示。中でも賞味期限を過ぎたものは特に安く提供していて好評といいます。
「賞味期限」は「未開封のまま保存した場合においしく食べられる期間」。農林水産省も「賞味期限を過ぎても、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではない」としています。
賞味期限はメーカーが農林水産省のガイドラインに沿って決定。肝になるのが「安全係数」です。例えば製造から10カ月間、品質が保たれる食品の場合、メーカーは一般的に「安全係数0.8」をかけて賞味期限を8カ月と短めに設定。つまり残り2カ月も品質は保たれているというわけなんです。食品ロス削減の高まりと長引く物価高騰のなか、利用客の反応は上々です。
買い物客:
「賞味期限というのは1年2年超えてたらあれですけど、これ位だったら全然大丈夫だと思います」
買い物客:
「開封してないものだから大丈夫やと思います。少々(期限が)切れてもね。コンビニなんかでもすごいロスが出とったんですよね。アルバイトしてたけどね。こういう風に有効活用して廃棄量を削減できるのは有意義なこと」
日本の食品ロスの量は年々減少しているものの、2022年度は約472万トンも発生しています。
この店舗では売上げの一部を貧困家庭の支援にあて、商品を販売することで食品ロス削減と貧困支援の両方に貢献できるとしています。
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