神戸を拠点に、洋菓子の企画開発プロデュースや菓子卸販売を展開するアットグロウの有田次実(つぐみ)社長は、沖縄県農林水産部の「地域農林水産物活用支援事業」に2015年から携わり、菓子業界で40年間積み上げてきた知見を沖縄の事業者に伝授しています。温厚な語り口ながら「素材よりおいしくなかったら加工する意味がない」「コンセプトの深掘りはとても重要」「何がヒットするかは分からないが、何をしたら失敗するかは分かる」「完成度70点から販売を始めること、売りながら改良して100点を目指すべきだ」と、シビアで的を射たアドバイスが心に刺さります。
延べ18事業者を支援し、有田さんが専門家としてプロデュースした事業者の商品は、おきなわ花と食のフェスティバルの「島ふ~どグランプリ」で3年連続最優秀賞を受賞。有田さんの手腕は高く評価されています。
10年前にアットグロウを立ち上げ「行動しないと何も変わらない、動くことで価値を変えることができる」の理念のもと、有田さん自ら営業で全国を飛び回り、時代のトレンドにアンテナを張っています。菓子職人の固定概念を覆し「バランスをあえて崩す」という逆発想から生まれたレーズンたっぷりの「シン・フィナンシェ」も神戸で大人気です。
有田さんの広い視野と柔軟な思考を享受し、素材を生かした沖縄ならではのスイーツが続々誕生することに期待です。
(写図説明)県内では12月販売予定の「シン・フィナンシェ たっぷりレーズン」
(写図説明)有田次実さん
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