橋下 徹さんが大阪市長だった際に、職員と1対1でやりとりしたメールを廃棄されたとして、弁護士が市を訴えた裁判で橋下さん本人への証人尋問が行われました。

■メールを公開すべきと判決出るも…「存在しない」

26日午前11時半頃、大阪地裁の前で橋下さんは…。

【橋下 徹さん】「裁判に影響しちゃうから、今日は(取材は)やめといたほうがいいかな」

26日、この裁判の証人として初めて出廷した橋下 徹さん。

裁判のきっかけとなったのは、2012年の衆議院議員選挙です。

【日本維新の会 橋下 徹代表代行(2012年当時)】「最強の党のリーダーじゃないですか。他の自民党や民主党に比べたらはるかにわれわれの方が、考え方が一致している」

衆議院が解散し、選挙が決まった直後、橋下さんは「日本維新の会」の代表代行に就任し、大阪市長と兼任することになりました。

これについて市民グループは「代表代行就任から投票日の翌日まで市役所にも登庁せず、政治活動を優先し、公務に専念しなかった」として、給与の返還を求める裁判を2013年に起こしました。

この裁判で橋下さんは、メールで仕事をしていたなどと主張したことから、市民グループの代理人弁護士が大阪市に対し、「市長が職員と1対1で送受信したメール」を公開するよう求めました。

しかし大阪市側は…。

「公文書に当たらないので公開しない」

これを受けて弁護士は裁判を起こし、メールを公開すべきという判決が最高裁で確定。

再度公開を求めましたが、大阪市は「存在しない」と改めて公開しませんでした。

そこでさらに、「存在しないのは大阪市が廃棄したから」などとして、市に損害賠償を求めて新たに裁判を起こし、26日の証人尋問が行われたのです。

■「公開できないメールが多かった」と橋本氏

法廷に橋下さんが姿を現すと傍聴席からは「来た!」という声が。

橋下さんはまず、職員との1対1のメールで業務に関わらないと判断したものは、対応後、廃棄するルールを府知事時代に作成し、市長時代も踏襲したと述べました。

その上で…。

【橋下 徹さん】「1対1のメールには、ハラスメント相談など公開できないメールが圧倒的に多かった。内容を見て公開対象とした方がいいと思ったら、情報公開用のアドレスに送っていた」

【原告側】「1対1のメールを公開対象にすべきかどうか、判断したのは誰ですか?」

【橋下 徹さん】「僕です」

【原告側】「公開すべきものが誤って対象から外れた可能性はありますか?」

【橋下 徹さん】「そうですね…」

橋下さんは証人尋問の後、「裁判が終わるまでコメントは控えます」と話しました。

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