日本のソウルフード「おにぎり」が外国人客の間でブームとなっています。人気の理由はおにぎりの中に詰まっていました。
■「おにぎり」食べにニッポンへ?
両手でつかんで大きなおにぎりをがぶり。オランダからやってきた兄弟も…。日本のおにぎりは今、外国人観光客の「目的地」になっていました。
アメリカからの観光客
「SNSで知って、日本への旅の間、ぜひ試してみたかった。アメリカではあまり食べたことがないけど、これが一番楽しみだった」
ドイツからの観光客
「コンビ二のおにぎりを毎日、朝食に食べている」
■人気の理由は“中身”?
東京・渋谷の「戸越屋」のお昼時は常に満員御礼です。30種類以上が選べる、おにぎり専門店で外国人観光客が何を選んでいるのかというと…。
アメリカからの観光客
「豚キムチと明太子を注文した。豚肉が本当に好きで試したかった。アメリカのはこんなに具が詰まっていない。肉はあまり入っていない、ご飯だけ」
「卵黄と肉そぼろだよ。肉はとてもおいしい、味付けも良い」
一番人気の「卵黄と肉そぼろ」。4時間しょうゆに漬け込んだとろーり卵黄と甘辛そぼろがぜいたくな一品です。
ちょっぴり意外なチョイスの外国人も…。
オランダからの観光客
「ラー油きくらげと、焼きたら子のおにぎり。良い意味で塩味がとても強い。キクラゲが本当に好きなので選んだ。とてもおいしくてスパイシー。オランダでは、コンビニのようにおにぎりが包装してある。これは新鮮、新鮮なのを食べるのは初めて」
■のり&コメ高騰続く
ワールドワイドな人気店ですが今、困った事態も起きていました。
戸越屋 木本英二さん
「コメは昨年に比べてこの秋に1.5倍、約5割増で上がっている。のりも昨年に比べて1.2から1.3倍になっている」
おにぎりの魂・コメ。そして、のりの値上がりです。
木本英二さん
「コメは山形のつや姫、のりは有明産。何度か変えようとしたが、ちょっと難しい。味的に、これは絶対だなと」
この秋、値上げも検討していますが…。
木本英二さん
「『おにぎりでこんなするの』となると、こちらもそうしたくないですし、負担にならないところの折り合いをつけながら考えている」
■「のり弁」ピンチ 価格高騰も?
影響は、地元で愛されるお店にも…。
常連客(50代)
「年中無休なので、よく利用している。のりカラ弁当、安心できるハーモニー。きょうの活力からあしたへの希望…非常に元気になる」
ペコペコ亭 山口静江女将
「『のり弁当』と『のりカラ弁当』と『のりシャケ弁当』。日本人はのり弁好きだから!」
「(Q.毎日出る?)毎日ですよ!のりは外せない!」
安くておいしい王道の「のり弁」がピンチです。
山口静江女将
「(Q.のりの特徴は?)味が違うんだよね。良いすし店が使っているのと変わらないようなのりを仕入れている」
「(Q.価格は?)厳しい!この1年で1.5倍ぐらい。う〜んと上がってきた。しょうがないもんね。のりがとれる量も少なくなっているし」
家庭のお弁当にも打撃です。
30代の人
「値上がりは感じますね」
ピクニックに持ってきたおにぎりも…。
30代の人
「(Q.のりは)のりは高いからまかない。値上がりする前はまいていた。前はキャラ弁とかで使ってたけど今は全く使ってない」
「味付けのりとかも50円くらいは増えてるんじゃないかな。だからそんなに買わない」
■歴史的不作 のりの名産地で何が?
のり漁師 古賀哲也さん
「有明海が日本ののりの約半分以上、生産しているが2年連続不作を迎えたので、特に去年は例年の半分くらいしか生産できなかった。のりが品薄になって価格は高騰しているんだと思う」
去年は雨が少なく、海の栄養が不足したため不作となったそうです。
今年の収穫はおよそ1カ月後。のりの生産量回復には、やはり天気が重要です。
古賀哲也さん
「のりは寒い時期に成長する海藻。できればだんだんと寒くなって、例年通りの寒さを迎えてほしい」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。