今回は新たな道「地域支援型農業」に触れたいと思います。沖縄の農業は独自性と地域性に富む一方、多くの課題に直面しています。統計によれば農業従事者数は1995年から右肩下がりで、経営耕地面積も減少しています。65歳以上の割合も60%と上昇し、産業全体の持続可能性に影響を与えています。
高齢農家との会話からは肉体的な厳しさが明らかになります。多くの農家が身体的リスクを抱え、多くの方がトラブルをきっかけに引退しています。そんな中で農家は大きく二つの経営目的に分けることができます。ビジネスとして利益を追求する「経済農家」、そして趣味として農業を営む「趣味的農家」です。
デジタルはるさー協同組合(デジはる)は「経済農家が増えてほしい!」という思いから、これらの中間に位置し、特に自然栽培や環境循環型農法を採用する農家を積極的に支援しています。こだわり農家の農産物と思いを皆さまに届けるため、POP表示やウェブページを通じてブランディングと情報発信を強化しています。これにより、農家の個性や独自の取り組みが消費者に理解され、評価されるよう努力しています。
また、地域と消費者が直接関わり合うCommunity Supported Agriculture(CSA)のモデルを推進しています。地域消費者が生産過程に参加し、農家と消費者間の信頼関係を築くという大きなメリットがあるモデルです。
農家を支えるサービスは、沖縄農業にとって非常に重要です。農家が直面する多くの課題に対し実用的で持続可能な解決策を提供することで、地域農業をより健全で競争力のあるものに変えることができます。デジはるの取り組みは、売り上げに直接つながらない間接コストの部分も含みますが、これが農業と地域社会にとって大切な役割を果たしています。沖縄の農業が直面する課題に対して実効的な支援を続け、すべての農家が繁栄する未来を築いていくための努力をしていきます。
(デジタルはるさー協同組合代表理事)
次回は廣瀬里子氏(ジャパンエンターテイメント広報)です。
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