アメリカの14の州と地域は、中国発の動画投稿アプリ「TikTok」を「若者の精神衛生を害している」などとして提訴しました。このなかで指摘される映像の「中毒性」について取材しました。
■「子どもが過度に依存」との指摘も
街ゆく親子に「TikTokを使っていますか?」と聞きました。スマートフォンを1台ずつ持っている小学生の姉妹は。
小学6年生
「(Q.普段、TikTokは見ます?)見ます」
「(Q.1日どれくらい?)2時間くらい」
「(Q.特によく見るのは?)ダンス動画」
「(Q.その分、宿題は)全然やらないです」
母親(30代)
「『もういい加減にしてね』って。『やること終わってからにして』とは言います」
TikTokは短い時間の動画などを投稿し、世界中の人たちにシェアできるSNSとして、若者を中心に爆発的な人気を誇っています。
TikTokは見るだけであれば誰でも見られます。しかし、13歳未満はアカウントの登録ができないため、動画の投稿や共有などはできません。親からは、TikTokなどSNSの長時間利用を心配する声が…。
母親(40代)
「『制限かけるよ』とずっと言っています。『塾に行く時間がもうやばい』となって。だいぶ悪影響かなと」
■米で提訴…TikTokの“中毒性”
中国発のTikTokは今や世界で毎月10億人を超える人が利用しているといいます。ただ、「SNS大国」アメリカでは物議が。カリフォルニア州など14の州と地域がTikTokを提訴しました。
カリフォルニア州 ボンタ司法長官
「TikTokは“自動再生”や“無限スクロール”“いいね機能”“ビューティーフィルター”など、様々な機能を通じて子どもたちが過度に依存し強迫的に使用することを推奨してきた」
一方、TikTok側は反論。
TikTokの声明(8日)
「私たちはこれらの主張に強く意義を唱えており、その多くが不正確で誤解を招くものだと捉えています」
ユーザーが過度に依存してしまう“中毒性”が指摘されている、TikTok。実際、どのような動画が人気なのでしょうか。
7万人のフォロワーを持つTikToker、竹内社長は、バズる動画には3つのテーマがあるといいます。
サンエイト 竹内亢一社長
「共感、憧れ、問題解決。3つを入れれば基本的には(視聴数が)伸びていく」
「冷たいプリンを熱そうに食べる」というテーマで、駒見アナがTikTok流の動画撮影、編集に挑戦します。
2分30秒の動画ですが、スマホのアプリを使って手軽に編集。短くてインパクトのある動画が受けるとのことで30秒にします。
TikTokでは気楽に見られる短い動画が無数に投稿されていくため、「中毒性がより高い」といいます。
サンエイト 竹内亢一社長
「アプリを立ち上げた瞬間から動画が見られる。だから無駄なことを考えなくて良い。ずっと見ちゃうので、どこで離脱してよいのか分からない。TikTokもアルゴリズムといわれるどうしたら長く見てもらえるかをすごくAI(人工知能)が研究しているので、おすすめ機能がすごい。TikTokは『はやりを常に見ていないといけない』というところからどうしても手に取ってしまう現象が起こっているのかなと」
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