奈良県三郷町が発注する工事をめぐって、入札情報を漏らした罪に問われている前の町長に、大阪地方裁判所は懲役1年6カ月執行猶予3年の判決を言い渡しました。

三郷町の前の町長・森宏範被告は2020年10月、町内の保育園の仮設園舎の建設などをめぐる入札で、町内の業者に対し、設計金額を漏らして公正な入札を妨害した、官製談合防止法違反の罪に問われています。

森被告は去年12月に在宅起訴され、その後町長を辞任していました。

これまでの裁判で森被告は、「間違いありません」と起訴内容を認め、「雇用などに貢献してくれる地元企業を優遇したかった」と語っていました。

一方、検察側は「(前町長は)業者から選挙応援を受け、飲食をするなど懇意にし、知人の会社を下請けにするよう繰り返し求めていた」と指摘していました。


きょう27日、大阪地方裁判所(御山真理子裁判長)は、「入札制度の根幹を揺るがすものであり、悪質」と指摘した一方、「反省の態度を示し、町長の職を辞していて、社会的制裁も受けている」として、懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。

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