日本を含め、世界各地で選挙が行われる“選挙イヤー”の今年、男女の格差を評価する国際機関は「政治における女性リーダーを増やす大きなチャンス」だと呼び掛けました。

世界経済フォーラムDEI部門長 シリア・バラー氏
「日本も女性議員を大きく増やすチャンスであり、それは閣僚レベルでの女性比率の向上にもつながります」

 世界経済フォーラムの「ジェンダー・ギャップ指数」で今年、日本は146カ国中118位と去年より順位を上げましたが、主要7カ国で最下位にとどまっています。

 このリポートの責任者・バラー氏が取材に応じ、「日本は政治と経済への女性の参加において他の国に大きく引き離されている」と指摘しました。

 このうち、男女の労働参加率や賃金格差、女性管理職の比率などを評価する経済分野は120位で、官民で取り組みが進んでいるものの「停滞している」としました。

 打開策として鍵となるのは子育てや介護などに関わる経済活動「ケアエコノミー」の推進だと指摘し、「女性の経済参加の促進に加え、ひいては企業の女性幹部を増やすことにもつながる」と話しました。

 ただ、特に低迷が続いていた政治分野は今年は113位と閣僚の女性比率が過去最高になったことなど「明らかな改善がみられ、低い順位ではあるが機運がみられた」と述べました。

 世界の多くの国でも議員や省庁幹部などにおいての女性リーダーの数をもう一段引き上げることは「新たな努力が必要な課題だ」としています。

 日本でも新内閣での女性閣僚の数については「さらに増やすことは持つべき素晴らしい目標だ」と期待を寄せました。

 また、「ジェンダー平等は経済成長の原動力であると意識することで大きく前進する」と訴えました。

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