9月19日午前、東北新幹線は仙台駅と古川駅の間で、車両の連結部分が走行中に外れました。JR東日本で走行中に連結部分が外れたのは今回が初めてで、約5時間にわたり全線で運転を見合わせました。

この連結部分が外れたトラブルについて、専門家は「電気系統のトラブルの可能性が高い」と指摘しています。また、別の専門家は混乱を最小にするため、運行システムの見直しが必要と提言しています。

工学院大学 高木亮教授
「可能性として考えられるのは、連結器そのものが壊れたか、連結器を自動制御する、私の言い方ですと“電気仕掛け”それが壊れたかの2つ」

鉄道の安全対策に詳しい、工学院大学の高木亮教授です。映像や写真を見る限り、連結器の損傷は確認できないことから、電気系統にトラブルが起きた可能性が高いと指摘します。

工学院大学 高木亮教授
「出すべきでないときに“切り離せ”という信号が出たとか、あるいは信号がそもそも来てないのに、レバーを動かす機構が勝手に力を出して動いちゃったとか、そういうことが考えられる」

また、JR東日本に17年間勤務し、鉄道の安全管理に詳しい阿部等さんは。

ライトレール 阿部等社長
「鉄道の安全はフェイルセーフ(FAIL SAFE)という言い方をして、FAIL=失敗するとSAFE=安全の側に働く仕組みが、車両関係、信号関係、線路関係、それぞれそういう仕組みを基本に組んでいますので、走行中の列車分離も自動制御がかかることによって重大事故にならない仕組みになっていて、今回もそのようになった」

その上で、運転見合わせによる混乱を抑えるために、運行管理システムの見直しが必要だと提言します。

ライトレール 阿部等社長
「列車が動けなくなった場所は今回、仙台より北側だったにもかかわらず、東京から青森なり函館まで全区間を4時間ぐらい運転中止にしたんですが、本来、仙台から南側はそのまま正常運行できる態勢を、その日になって急にやろうと思ってできる話ではないので、しっかり準備を整えて、できる態勢にすべき。それによって社会混乱を最小化できますし、JR東日本の売り上げ減も最少に抑えることができるわけです」

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