急上昇ニュースのコーナーです。品薄が続き、令和の「米騒動」とも言われる異常事態について、佐藤理子アナウンサーがお伝えします。

(佐藤理子アナウンサー)
「中塚さん、長尾さん、最近、おコメを買いましたか?」

(中塚美緒キャスター)
「手に入れていないです。(買いに)行っても購入できる数が制限されていることもありますね」
(長尾龍希キャスター)
「きょう(9月11日)スーパーをのぞいてみたんですが、コメのコーナーが空になっているラックがありました」

(佐藤理子アナウンサー)
「そうですよね。今、身近なスーパーではコメの品薄状態が続いています。私たちの主食のコメですから懸念が広がっています。香川県では9月4日、店頭に十分なコメが出回るよう共産党香川県委員会が県に緊急対策を求める申し入れをする事態になっています。品薄の現状を取材ました」

(佐藤理子アナウンサー)
「通常はこちらの棚で販売されていますが、今は全くありません」

総社市の観光農園、「農マル園芸」。農家からコメを仕入れて販売もしていますが今は入荷量が少なく、購入できる商品の数を制限しています。

(買い物客は…)
「スーパーに行ってもない。棚が空」
「高梁まで行ったけどない」

コメが品薄になったのは、2023年の天候が大きく影響しています。猛暑による高温で実が白く濁ったり割れたりして、全国的に収穫量が減っているのです。

(コメ農家は…)
「コメ不足が懸念されている。おいしいコメを早く提供できれば」

また、8月8日に発生した宮崎県南部の地震に伴う南海トラフ地震臨時情報も関係しています。岡山・香川を含む29の都府県に「巨大地震注意」が発表され、備蓄のためにコメを購入する人が増えました。「農マル園芸」でもコメが不足する地域に送ろうと、購入する人が殺到したと言います。

またコロナ禍が落ち着いたことも関係しています。外国人観光客が増えたことで、飲食店などでコメの需要が高まっていて、品薄状態に拍車をかけています。

一方、明るい兆しも見えています。

9月からは徐々に新米が出回り、「農マル園芸」では、10月初旬から中旬に品薄状態が改善される可能性があると言います。

(農マル園芸吉備路農園 山下純也園長)
「今月(9月)下旬から来月(10月)にかけて新米が出荷されるので、10月中旬には安定すると思う。(今は)品薄となっているが、新米が出れば安定するので心配しないでほしい」

(中塚美緒キャスター)
「3つの大きな要因があったということですが、どれも簡単に解決できるものではないですよね」
「新米が出回っても、買いたい人が多いと価格は高くなるのではないでしょうか」

(佐藤理子アナウンサー)
「JAによりますと2024年、岡山県内の新米は、コシヒカリの1等米であれば玄米60キロを2万100円で買い取っています。2023年の同じ時期は、1万2300円だったそうなので、約1.6倍の価格となっています。

モノの価格は需要と供給のバランスで決まります。県内の24年の収穫量は平年並みとされていて、供給量は平年と変わらない見通しです。価格が高くなるのは、需要側、つまり購入したい人が増えているからだと言えます。

こうした状況が続けば価格の高騰はさらに加速します。

100年以上前の大正時代の「米騒動」でもコメ不足への不安感から買い占めが起こって事態が深刻化したとされています。令和の「米騒動」でも私たち消費者は必要な量を必要な時に買う、そうした冷静さが求められています」

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