(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事は6日、労働市場にはさらなる軟化のリスクが増えており、連邦公開市場委員会(FOMC)が今月の会合で利下げを開始することは重要だと述べた。

ウォラー理事はインディアナ州のノートルダム大学で講演。比較的大幅な利下げの可能性について自分は「オープンマインド」だとし、適切であればそうした利下げを提唱すると述べた。発言内容は事前に配布された原稿に基づく。

「リスクバランスは2大責務の雇用側にシフトしている」とウォラー理事。「これに応じた政策調整が必要だ」と続けた。

「現在入手可能な一連のデータはもはや辛抱強さを求めるものではなく、行動を必要とする内容だ」と述べた。

ウォラーFRB理事

「この3日間で得られたデータは、労働市場は引き続き軟化しているが悪化はしていないことを示している。この判断は次のFOMC会合で重要なものになる」とウォラー理事は発言。「一連の引き下げが適切になる」可能性は高いとし、「引き下げの規模やペースについてはオープンマインドだ」と述べた。

利下げの幅とペースは今後入手するデータ次第だが、「適切であれば利下げの前倒し」を提唱するだろうと述べた。

経済がリセッション(景気後退)に向かっている兆候は見られないとしつつ、「次回会合で利下げプロセスを始めることは重要だ」と理事は話した。

「データが連続利下げを裏付けるなら、それが適切だろうと私は考えている」とウォラー理事。「データがもっと大幅な利下げの必要性を示唆する場合は、それも私は支持する」と述べた。

ウォラー理事はパウエル議長のトーンを踏襲した。議長は8月23日の講演で、「労働市場環境の一段の冷え込みは望みも歓迎もしない」と述べ、労働市場の減速は「明白だ」と付け加えた。

パウエルFRB議長、「利下げの時が来た」-ジャクソンホール (3)

原題:Fed’s Waller Says Jobs Data ‘Requires Action,’ Open to Big Cut(抜粋)

(ウォラー氏の発言などを加えます)

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