兵庫県の丹波篠山市で、再び大発見だ 新種の恐竜が発見されたのだ。
■化石の宝庫「篠山層群」
この記事の画像(7枚)兵庫県の丹波篠山市と丹波市にまたがる地層・篠山層群。 化石の宝庫とも言われていて、これまでにも国内最大級の恐竜「丹波竜」が発掘されたほか、ことし7月には「ヒプノヴェナトル」という新種の恐竜の化石も報告された。
■トリケラトプスの仲間 角竜類の新種「頭が復元できるクオリティの化石は日本初」と専門家
そして、9月3日、兵庫県立大学などのチームが2007年に丹波篠山市で見つかった化石を調べたところ、顎の特徴などからトリケラトプスの仲間である、角竜類の新種を発見したと発表した。
兵庫県立『人と自然の博物館』で主任研究員を務める兵庫県立大学の田中公教准教授は「『間違いなく角竜ですよ』と言える標本が『強力なもの』が増えた。頭が復元できるくらいのクオリティが残っている化石は、日本で初めての発見」と語った。
■「篠山の地下に隠された財宝を守る小人」という意味の名が付けられる
見つかった化石は数センチのものが17点ほどだが、そこから体長がおよそ80センチ、体重10キロほどの小型の恐竜で成長途中の若い個体だったことまでわかった。
発見場所と研究者の名前から命名されたのは「ササヤマグノームス・サエグサイ」。 「篠山の地下に隠された財宝を守る小人」を意味する。
■新種の発見でアジア起源の「角竜類」が1億1千万年前ごろ北米に渡り始めたことが推定可能
この発見により、アジアが起源となる角竜類が、1億1千万年前ごろ、北米に渡り始めたという推定ができるということだ。
地球が極端な温暖化状態だった1億1000万年前、北極域には氷が存在せず、広大な森林が広がっていたとみられ、ユーラシア大陸と北米大陸は「ベーリング陸橋」によってつながり、動物は大陸間を自由に行き来できる地形だったそうだ。
兵庫県立大学の田中公教 准教授は、「今後、篠山層群から出てきた大量の化石を調べて、北米の脊椎動物の化石群、北アメリカの同時代からも見つかっていますので、アジアと北米の比較というのが今後大事になってくると思います」と話した。
この化石は4日から兵庫県立「人と自然の博物館」で展示される予定だ。
(関西テレビ「newsランナー」 2024年9月3日)
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